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2019年 ターキッシュエアラインズオープン
期間:11/07〜11/10 場所:ザ・モンゴメリー マックスロイヤル(トルコ)
5年先も10年先も…谷原秀人は理想のスイングを求め続ける
◇欧州男子◇ターキッシュエアラインズオープン 3日目(9日)◇ザ・モンゴメリー マックスロイヤル(トルコ)◇7133yd(パー72)
「自信を持って打てていない」。谷原秀人は額に汗を光らせながら、ホールアウト後に言葉を絞り出した。上位陣が軒並みビッグスコアを並べた3日目に4バーディ、4ボギーの「72」とスコアを伸ばせず、通算1アンダー62位でホールアウトした。疲れた体にムチを打ち、試合後も40分間、70球ほど練習場で球を打って調整した。
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スイングスピードを上げるため、取り組んできたスイング改造にわずかな手応えを得ながらも、自身のイメージと体の動きが一致しない違和感は残る。今週に入って距離感が合わず、苦しむ展開が続いている。
序盤の10番、11番(パー)はいずれも1ピン以内に絡めたが、欧州特有の芝に阻まれパーにとどまった。「狙っているけど、成功も失敗もある。そこに気持ち悪さがある」。1㎜、1ydのズレさえも、意図していない結果であれば「たまたまピンに絡んだり、10mが入ったりしても、調子がいいとは言えない。ゴルフとしてあまり気持ちの良いものではないんだ」
次週16日、41歳の誕生日を迎える。これまで作り上げてきたスイングを、シーズン中に一度壊して立て直すことへの恐怖心は想像に難くない。
このまま変化を求めず、現状を継続する選択肢はもちろんある。「やらないと前に進めないからやる。もしかしたら失敗かもしれない。一時の結果にこだわるのではなく、目指すものがあるからやっているだけ」。日々、自問自答は続く。「新たに作り始めたものがちょっとずつ進んでいるのはうれしいし、やり続けて見えてくるヒントもある」。時に形になりつつある兆しに、小さな喜びを感じることもある。
欧州ツアーでの戦いは今週で、いったん幕を閉じる。それでも「5年先も10年先も、求めるスイングができるようになるまでは、一生続けるんだと思う」。再びここに戻ってくるために。(トルコ・アンタルヤ/糸井順子)
糸井順子(いといじゅんこ) プロフィール
某自動車メーカーに勤務後、GDOに入社。ニュースグループで約7年間、全国を飛びまわったのち、現在は社内で月金OLを謳歌中。趣味は茶道、華道、料理、ヨガ。特技は巻き髪。チャームポイントは片えくぼ。今年のモットーは、『おしとやかに、丁寧に』。