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古賀GCの激しい傾斜 藤田寛之のコースメモは「ぐちゃぐちゃに」

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 初日(17日)◇古賀ゴルフ・クラブ(福岡)◇6817yd(パー71)

25年以上のプロのキャリアがある藤田寛之も、今週ばかりは事前準備から普段以上に念入りにグリーンをチェックした。手元のコースメモには無数に矢印が書き込まれている。画像は右奥のエリアを頂点にして、四方に激しく下っている18番グリーンの図。「ボールが止まるところが、“グリーンの外”だってことが分かるでしょう?(笑)」

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6月に50歳になった藤田にとって、今大会はふるさとでの開催。実家は古賀ゴルフ・クラブから車で15分あまりのところにあるが、当地は九州有数の名門クラブ。若い頃から競技以外ではなかなかプレーする機会にも恵まれず、知りえた情報は多くない。さらに国内メジャーのセッティングは一般営業日とはあまりに違い、グリーンが本来持ち合わせた難しさを一気に発揮するという。

前回当地で行われた11年前の「日本オープン」は10位で終えたが、「キャディのピーター(・ブルース)と『2008年には切られなかったカップ位置もある』と話している」。ヤーデージブック片手に「グリーンの形状を把握できるように。ティショット、セカンドをどこに運ぶべきか、どこに外すかが大事と感じていて。でも、全部覚えきれない。もうトシだから。きょうも(傾斜を)書き入れていたら、メモがぐちゃぐちゃになっています」と、ため息交じりに笑うばかりだ。

毎ホールで頭をフル回転させながら、藤田は初日を3バーディ、3ボギーの「71」でまとめた。「とてもこれが4日間続けられるとは思えないほど。限りなくガマンのプレーを続けなくてはいけない。ピンの位置も激しくて、恐怖を感じるような状況がいくつもありました」

同組の29歳、大槻智春のスピンの効いたショットやパワーを目の当たりし、「若い選手はうらやましい」と話した。一方で「距離やいろんなことを考えると、(今大会は)ベテラン勢が勝つ、数少ないチャンスかもしれない。これから長いコースが増えてくるだろうし。それぞれ長所、短所がありますから」という気持ちもある。

大会最年長優勝記録は1963年大会を制した戸田藤一郎の48歳。国内メジャー最年長制覇は昨年、「日本プロ」で谷口徹が50歳92日で達成した。藤田は今週日曜日を50歳126日で迎える。(福岡県古賀市/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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