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「もっと評価してくれてもいい」丸山茂樹&田中秀道が今の国内男子ツアーに思うこと
国内男子ツアーの賞金ランク上位3人に欧州ツアー(DPワールドツアー)出場権が付与されるようになった2022年シーズン以降、比嘉一貴、星野陸也、岩崎亜久竜、中島啓太らが続々と海を渡った。
23年1月からの約1年3カ月間で、金谷拓実と幡地隆寛がアジアンで、久常涼、星野、中島は欧州で初タイトルを獲得した。久常は日本人初の欧州ツアーのルーキー・オブ・ザ・イヤーを受賞、米ツアー出場権を手にして、前週のメジャー初戦「マスターズ」の特別招待も受けた。
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勝ち取った権利で海外に挑む。もちろん望ましく正常なムーブメントだ。ただ仕方ないとはいえ、同時にそれは国内から貴重なタレントが流出することでもある。
つまらない、選手が誰かわからない―。停滞する国内男子に対する“世間の風当たり”は厳しい。2000年から9年間、米ツアーに参戦し、3勝した丸山茂樹は、今まで以上の若手の台頭を期待していることを前置きした上で、「男子ツアーは衰退したとか言われているけど、世界的にこれだけ戦える人間が出てきたことをもっと評価してくれてもいいんじゃないかな。『日本のゴルフ界も捨てたもんじゃない』と。(選手が)旅立ったら、またそういう選手が出てくることに期待して見てほしい」と話す。
01年から米ツアーに参戦し、5年連続でシードを保持した田中秀道ももちろん海外挑戦には大賛成なのだが「(空洞化の)懸念はある」と話す。
「個人的希望も入ってしまうけど、星野、中島、久常、もちろん松山選手も、日本ツアーを通って世界で戦っている選手なので、日本ツアーを大事にしてほしい気持ちもある。世界で暴れまくって、日本のファンに『これだけ大きくなったよ』というのを見せてほしい。僕も、アメリカツアーで戦いながらも『VISA太平洋』や『フェニックス』は極力出るようにしていた。世界のトップを知っている選手だからこそ、ホームツアーも大事にしてほしい」
次週の日欧共催「ISPS HANDA 欧州・日本どっちが勝つかトーナメント!」(25日開幕/静岡・太平洋C御殿場C)に出場予定の星野と中島は、欧州ツアーV後初の“凱旋試合”になる。成長した2人を見るために会場に足を運ぶファンは、少なくないと信じたい。(編集部・内山孝志朗)
内山孝志朗(うちやまこうしろう) プロフィール
1995年、東京都生まれ。2018年に新卒でGDOに入社し、CS、ゴルフ場予約事業、練習場事業を経て編集部へ。学生時代は某男子プロゴルファーの試合を見るためだけに海外に行き、観光せずにゴルフ場とホテル間をひたすら往復していた。訪れた町を散策することが出張時の楽しみ。