2025年 フォーティネットプレーヤーズカップ

男子ツアー新規大会で観戦アプリ導入 課題、発見、膨らむ可能性は

2025年 フォーティネットプレーヤーズカップ 2日目 ボランティア
新規大会の観戦アプリは各組帯同のスコアラーが持つ端末から位置情報を取得している

◇国内男子◇フォーティネット プレーヤーズカップ 2日目(31日)◇成田ヒルズCC(千葉)◇7137yd(パー71)◇雨(観衆732人)

国内男子ツアーの所属選手で構成されるジャパンゴルフツアー選手会が主催する新規大会では、観戦専用アプリが導入されている。“ギャラリーファースト”を大会のテーマに掲げる選手会がSNSを通じて公募したファンの意見でも、待望論が根強かったという。米カリフォルニア州を拠点とする世界最大手サイバーセキュリティ関連企業・フォーティネットが冠スポンサーを務めることも大会観戦のデジタル化には大いにマッチしていた。

国内ツアーでは数少ない観戦アプリのひとつである女子ツアー「アース・モンダミンカップ」同様、ダンロップスポーツエンタープライズが作成を手掛けた。スコア速報やラウンドごとのペアリング、コースマップといった日本ゴルフツアー機構(JGTO)のウェブサイトでも確認できる情報にリーチしやすくなっている。

ラウンド中の選手の位置情報が分かる機能が売りのひとつ。ティイングエリア、セカンド地点、グリーン上といった細かい場所を把握できるため、複数の選手をはしごして見たい観戦スタイルに役立ちそう。各組に帯同しているボランティアのスコアラーが持つ端末のGPS機能をそのまま利用しており、スコアラー側でアプリ導入に伴う新たな作業が発生しないメリットもあるそうだ。

2025年 フォーティネットプレーヤーズカップ 2日目 ボランティア
普段からこんな形で選手のプレー進行具合を集約

任意の選手の位置だけを示すものではなく、画面内のコースマップ上にはプレーしている全ての組番号が一斉に表示されるシステム。番号をタップし、選手名を確認するひと手間があったのは個人的にわずらわしさも感じた。ハーフターンで各組15分程度の“待ち”が発生する予選ラウンドでは、クラブハウス周辺に多くの番号が重なるような状態の時間帯もあった。

そういった“課題”も、実践に踏み切って見えてくるもの。ほかの大会への波及も期待される流れは、ツアーの盛り上がり低下を嘆くより建設的に映る。JGTO競技運営部の大堀直紀氏は新たな試みを通じて発見もあったと話す。「例えば雷雲接近によって競技が中断した時、アプリのプッシュ通知機能を使うことでギャラリーのスムーズな移動にもつながり、皆さまの安全を守ることもできると思います」

ちなみにアプリを利用した観戦を推奨する今大会では、これまでのように来場者にペアリングシートを印刷して配っていない。年配のギャラリーからはペアリングシートやコースマップを求める声が大会側に届いていると聞く。長年のファンを大事にしながら、時代に即した観戦スタイルへのアップデートを進めていくこと。大会とともに、これが第一歩となる。(千葉県栄町/亀山泰宏)

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亀山泰宏(かめやまやすひろ) プロフィール

1987年、静岡県生まれ。スポーツ新聞社を経て2019年にGDO入社。高校時代にチームが甲子園に出場したときはメンバー外で記録員。当時、相手投手の攻略法を選手に授けたという身に覚えのないエピソードで取材を受け、記事になったことがある。

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