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2016年 レオパレス21ミャンマーオープン
期間:02/04〜02/07 場所:ロイヤルミンガラドンG&CC(ミャンマー)

ミャンマー入り直前に強制送還・・・秋吉翔太がトラブル

ミャンマーのロイヤルミンガラドンゴルフ&カントリークラブで4日(木)に開幕する「レオパレス21ミャンマーオープン」。25歳の秋吉翔太は、開催の前週に思わぬトラブルに巻き込まれていた。

昨年下部チャレンジトーナメントで2勝を飾り、同賞金ランク2位の資格で今季を迎えた秋吉は、今週が自身にとっての2016年初戦。前週末にミャンマーに入り「暑さに慣れてから試合を迎えよう」という目論見があった。

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ところが、福岡からシンガポールを経由して、ミャンマーのヤンゴン空港に降り立った前週日曜日(1月31日)に事態は発生。入国審査を通過できず、強制送還を命じられた。

ミャンマーに入国するためには、観光目的であってもビザが必要。通常は日本を発つ前に、国内のミャンマー大使館に申請してビザ発給を受ける。しかし秋吉は日程的な問題から、現地に必要書類を持ち込み、ミャンマー国内の空港で「アライバル(到着)ビザ」を取得する予定だった。

用意した書類には、ミャンマーゴルフ協会や、大使館発行の招聘状を準備したつもりだったが、どうやら不備があったらしい。一緒に行動していた英会話に長けた同伴キャディは、すんなり入国。ひとりぼっちでシンガポールに戻るよう指示された。

海外での試合は過去に2度、タイで経験しただけ。英語が苦手で、不安と恐怖が体中に充満した。3時間のフライトで舞い戻ったシンガポールで、日本ゴルフツアー機構(JGTO)のスタッフに力を借りて、数時間かけて再度手続き。フライトのチケットも手配してもらった。「英語の通訳もお願いして電話していたので、(国際電話で)携帯電話の料金がたぶん、とんでもないことに…」。

結局シンガポールに1泊し、ミャンマーに再入国したのは今週月曜日の午後。今度こそ、すんなりと行くと思った矢先、きのうと同じ場所でまたも2時間半足止めを食った。2日間のうちにシンガポールとヤンゴンの間を1.5往復し、ヘトヘトになって到着。ミャンマーは、聞いていたよりずいぶん遠かった。たっぷり行おうと思っていた事前ラウンドは、結局火曜日の1ラウンドだけになってしまった。

「つらかったです…なぜだろう?とも感じるけれど、日本にいる間にもっと早く対応すればよかったとも思う。JGTOさんが悪いわけでもない。自分がしっかりしなくちゃいけないですね」。

海外渡航にはトラブルは付きもの。どんなに優秀なプロスポーツ選手であってもそれは同じ。世界を転戦しようと思うならなおさらだ。

「そろそろツアーの一員として、精一杯やりたい。ことし26歳になる。シードを獲らないといけないと思う」。プレー中、常に選択と決断を迫られるゴルファー。だからこそ、ゴルフ場の外での思わぬ災難が、ほんの少しでもプレーヤーを強くしてくれることがある。厳しいサバイバルレースを勝ち抜いていくべく、「これも経験にしたいです」と潔くコースに出る。(ミャンマー・ヤンゴン/桂川洋一)

桂川洋一(かつらがわよういち) プロフィール

1980年生まれ。生まれは岐阜。育ちは兵庫、東京、千葉。2011年にスポーツ新聞社を経てGDO入社。ふくらはぎが太いのは自慢でもなんでもないコンプレックス。出張の毎日ながら旅行用の歯磨き粉を最後まで使った試しがない。ツイッター: @yktrgw

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