2019年 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント

大雨でもドリル貫徹 渋野日向子の反復練習に見る強さの秘訣

2019年 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前 渋野日向子
突然の大雨。地道な反復練習を続ける

◇国内女子◇NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前(14日)◇軽井沢72ゴルフ北コース(長野県)◇6705yd(パー72)

ポツリポツリと降り出した雨が、突然激しさを増した。大粒の雨が降ったのはちょうど昼時。練習グリーンにいた選手や関係者はそそくさとクラブハウスへ引き揚げた。そんな中、キャディが差した傘の下で一人、パッティング練習を続ける渋野日向子の姿を追う10人ほどのカメラマンが一斉にシャッターを切った。

2019年 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前 渋野日向子
一人のパッティンググリーン。大雨の中黙々と励んだ

渋野には2年ほど前から行うパッティングのドリルがある。課題とするグリーン上を克服しようと青木翔コーチと始めた。1m、1.5m、3mといった具合にカップに対して徐々に距離を伸ばしながら円を描くように9本のティを刺す。7本決まれば終わり。仮に3本目を外せば、その瞬間、ゼロからやり直す。

始めた当初は3時間かかったこともある。当時主戦場にしていた国内下部ステップアップツアーで戦っていた頃の話だ。青木コーチによると「前は3、4本目くらいから急に入らなくなる。数時間かかることもあった。周りは暗くなっていました。でも、いまは30分程度で終わるようになったんです」という。

2019年 NEC軽井沢72ゴルフトーナメント 事前 渋野日向子
ノルマを達成しガッツポーズ

ドリルは、2週間前の「AIG全英女子オープン」でも欠かさなかった。単独首位で午後7時過ぎにホールアウトした3日目は30分ほどで終了させた。最後は5mを3本連続で決め、笑顔のガッツポーズで締めた。1本でも外せば、振り出しに戻るところだったが、そのまま雨に濡れたウェアに上着を羽織ってTVインタビューに向かい、「これくらいの雨なら、試合もやるじゃないですか。いったん止めちゃうとやる気なくなっちゃう。だから終わらせました」と平然と言うと、にこりと笑った。

今季国内ツアーの渋野のスタッツは、パーオンホールの平均パット数が3位(1.7660)、1ラウンドあたりの平均パット数が6位(29.0328)。メジャー制覇の裏には幸運に救われたホールもある。すべてがかみ合ったというのも事実だ。ただ地味に見える反復練習、さらにそれをこなし続ける忍耐力が、42年ぶり2人目の快挙へ導いたことも確かなはずだ。(長野県軽井沢町/林洋平)

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