愛知県には大山志保のファンが多い!?
7年ぶりの新賞金女王として2007年シーズンを迎えた大山志保。前週まで6試合を消化した時点で、最高位は「アコーディア・ゴルフレディス」の単独2位。予選落ちはゼロ、賞金ランキング16位と決して深刻な数字ではないが、もともとの期待が大き過ぎる為か、イマイチ物足りない感じは否めない。
迎えた「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」の初日。この日、6番までを2アンダーと好調な滑り出しを見せた大山。6番から7番に向かう橋を渡ろうとしたその時、ゴルフでは珍しい、応援の横断幕が目に飛び込んできた。
「心で打て!!大山志保」
成績を気にせずに無心で打て、ということなのか。ラウンド後「この会場では、毎年やっていただいているんですよ」と話した大山にとっては、毎年恒例の風物詩のようなものらしい。
しかし、宮崎県出身の大山にとって、会場である愛知県は無縁の地に近い。今大会でも2002年の3位が最高位と、インパクトのある結果を残しているわけでもない。この横断幕を設置したギャラリーの方に話を聞くと、「愛知県には、何故か大山さんのファンが多いんですよ。インターネットとかで呼びかけたわけでは無いのですが、ゴルフ場で自然と大山さんのファンが集まって。今では、10人くらいに増えています」という。
「私は、四国まで応援に駆けつけますけどね」
筋金入りのファンともなると、応援手段も行動範囲もレベルが違うようだ。
大山にその心当たりを尋ねると、「私が高校2年生のとき、愛知県で行われた日本女子アマで優勝したんです(1994年・南山CC)。他にも、アマチュア時代に名古屋方面の大会で優勝が多かったから、そのせいだと思います」とのこと。「愛知には熱狂的なファンの方が多いんですよ。嬉しいことですね」と表情を崩した大山。選手の強さがファンの気持ちを掴み、そのファンが選手に力を与えてくれる、理想的な構図を見た。
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。