白熱した優勝争いの中でもリラックス。全がツアー史上初の3週連続V!
2007/05/13 00:00
福岡センチュリーゴルフ倶楽部の10番ホールは、312ヤードと短い打ち下ろしのパー4だ。このホールを迎えた時点で、トップの不動裕理は9アンダー、全美貞は6アンダーで追いかけていた。
ティショットを打ち終えた2人は、それぞれ100ヤードを切るアプローチを残した。その2打目、最初に打った不動はグリーンを大きくショートして手前のラフに掴まってしまう。それを見た全だが、全も同じように大きくショートしラフに入れた。
<< 下に続く >>
写真はその直後、お互いびっくりしたような表情で、何が起こったのか確認しあっている2人だ。全のキャディの太田さんによると、「風が変わったのかね」などと話していたという。優勝争いも残り9ホールという状況で、その緊張感を感じさせない姿が印象的だ。
試合後、全は「不動さんはすごい選手だし、プレーオフに一緒に行けただけでも嬉しかった」と振り返り、不動は「まさかイーグルを出されるとは思わなかったけど、勢いのある人は違いますね」と舌を巻いた。
6ホールに渡るプレーオフは、お互い納得の行くプレーの連続だった。勝った全が得たものは、史上初のツアー3週連続優勝という記録。一方の不動は、正規の18番でパーパットを決めていれば、約1年ぶりの勝利だったが、ものは考えよう。「あれが入ってくれていたら、こんな何時間も遅くならなかったけど、その分他の人より実戦で6ホールも多く練習出来たって考えれば、その分プラスになったと思います」と、前向きに締め括った。
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka