不動、上田を凌ぐ今大会の主役はギャラリーの皆さん!
2007/08/27 15:42
ヨネックスレディス最終日、17番でダブルボギーを叩いた不動裕理を1打差で上田桃子が追いかける。最終18番はパー5。レイアップを選択した不動に対し、上田は果敢に2オンを狙い見事ピン下7mへ。不動も3打目で4mのバーディチャンスにつけ、優勝の行方はグリーン上へ持ち込まれた。18番グリーンに上がってくる最終組を、ギャラリーはスタンディングオベーションで迎える。「不動、頑張れ!!」「桃ちゃん、負けるな!!」熱い声援が選手達を勇気付ける。見ている方も思わず鳥肌が立つような展開。戦っている選手達は、プロゴルファー冥利に尽きる瞬間だったに違いない。
会場となった新潟県にあるヨネックスCCは、先月7月に起きた新潟県中越沖地震でカート道路などコースの一部に被害を受けた。だが大会開幕までには修復し、開催期間中に地震の爪跡を目にすることは全くなかった。
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そんなコース内にはいくつかの急坂があり、トーナメント期間中大会スタッフはギャラリーに迂回を勧める。例えば、11番から12番へのインターバルがその一つだ。あるプロはこんな事を言っていた。「ここ(11番グリーン)で、本当のギャラリーが分かるんですよ。ここまで来てくれる人は、本当に応援してくれているんだなって思いますね」。
数字だけ見ても、3日間で2万人近くを動員する盛況ぶり。真夏の暑さと高低差をものともしない情熱が、そこには確かに存在した。
大会会長の米山稔氏は、「来年は10周年大会として盛大にやらせて頂きます」と表彰式で宣言した。取材する我々にとっては年間で3本の指に入る体力的にきつい大会だが、それでもまた来年も行ってみたいと思ってしまう。その陰には、悲惨な地震の被害にもくじけない、明るく熱心な新潟のギャラリーの存在があることは間違いない。(編集部:今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka