2009年 中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン
期間:05/22〜05/24 場所:中京GC 石野コース(愛知)
キンクミだけじゃない、不振に喘いでいたもう1人の逸材
天才少女と謳われ、鳴り物入りでルーキーイヤーを迎えた金田久美子が、開幕から9試合を終えた時点で予選通過は僅かに1回。だが、今週の「中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン」では初日から上位争いを演じ、地元・愛知県のギャラリーを大いに沸かせた。
そして、金田と同じく高い期待を寄せられながらも、不振に喘ぎ続けていたルーキーがもう1人。昨年の「日本女子アマ」で2位に入るなどアマチュア時代に名を馳せ、昨年のプロテストに合格した森田理香子だ。開幕から9試合で予選通過は2回、アンダーパーをマークしたラウンドは僅かに1回。「スイングが悪くて成績が残せず、気持ちが沈んでいました」と振り返る。
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気分転換もできなかった。「練習しかしていませんでした。発散する余裕もありませんでした」。精神的にも追い詰められていた森田だったが、今週は通算1アンダーの15位タイと、今シーズンのベストフィニッシュ。「先週の日曜日から月曜日にかけて、(ショットの)トップの位置を直した」との修正が、ショットの正確性を蘇らせたという。「これまでの予選落ちが、気持ち的に成長させてくれたと思う。油断せずに、これからも取り組んで行きたいです」と、ようやく見え始めた光明に目を細めた。
奇しくも、この日は金田と同組でのプレー。「お互いに必死で、話はしなかったですね」と森田。将来の女子ゴルフ界を背負う逸材2人が、プロとして誰もが経験する最初の壁を乗り越えつつある。(編集部:塚田達也)
塚田達也(つかだたつや) プロフィール
1977年生まれ。工事現場の監督から紆余曲折を経て現在に至る。35歳を過ぎてダイエットが欠かせなくなった変化を自覚しつつ、出張が重なると誘惑に負ける日々を繰り返している小さいおっさんです。