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“ママさんルーキー”らが活用 JLPGAが託児所設置に込めた思い

◇国内女子◇ヨネックスレディス 最終日(2日)◇ヨネックスCC(新潟)◇6339yd(パー72)◇雨(観衆2309人)

クラブハウス内で子どもが走り回る足音や笑い声が聞こえる―。

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日本女子プロゴルフ協会(JLPGA)は、昨季からトーナメント会場に託児所を設置するようになった。ママさん選手に安心して競技できる環境を提供するプロジェクト「JLPGA Welcome Babies & Kids Project Supported by 住友商事」で、昨季は10会場、今季のレギュラーツアーは今大会と「サロンパスカップ」「日本女子プロ選手権」の3試合、下部ツアー4試合、QT全会場で設置を予定している。

選手にはシーズン開幕前に年間の設置予定大会が通知される。JLPGAの担当者は「全試合で、との思いもありますが、利用者がいなければ意味がない。その辺りのバランスが難しい」という。そこで運営会社と連携し、大会1週間前でも設置中止の判断ができるようにしているそうで、最大のポイントの「ゴルフ場内での安全な場所の確保」という問題と向き合いながら柔軟に対応していく方針だ。

一方で、昨季から産休制度の適用がシード選手だけでなく、QTランキングなどで出場する選手も含めたTP(トーナメントプレーヤー)登録者全員に拡大された。今季のシード選手でママさんプロは産休から復帰した宮里美香だけだが、ノーシード選手には複数いる。利用者が増えることになるわけで、女性スポーツ団体らしい判断だろう。

今大会は若林舞衣子横峯さくらとともに、1988年のツアー制施行後初の“ママさんルーキー”神谷和奏(かみや・わかな)が託児所を利用した。

神谷はマンデートーナメント(主催者推薦選考会)を突破し、ツアー出場2試合目で初の予選通過を果たし、28位となった。「選考会を受ける前に今週は託児所があると聞いて、より一層頑張ろうと思った。ゴルフ場に娘と一緒に来られると精神的にも安心するし、良いことしかないですね」。ハーフターン時には、長女・咲凛(えみり)ちゃんの様子を見るために託児所に立ち寄ることもあった。「抱っこさせてもらえたり、一瞬、素に戻れる瞬間があるのですごく良かったです」と喜んだ。

米国の男女ツアーでは20年以上前からあった託児システムが、日本でも始まった。「ゴルフをする時間を子どもからもらっているので、結果で恩返しというか。まだ小さいので分からないと思うけど、頑張っている姿を見せるのも母親の役目かな。いつか優勝して、子どもと一緒に写真を撮りたい」。コーチ兼キャディの夫・幸宏さんと咲凛ちゃんの3人で歩んでいく神谷のようなママさん選手が増えれば、託児所も増える。そうなれば、女子ゴルフ界はさらに活気を増していく。(新潟県長岡市/内山孝志朗)

内山孝志朗(うちやまこうしろう) プロフィール

1995年、東京都生まれ。2018年に新卒でGDOに入社し、CS、ゴルフ場予約事業、練習場事業を経て編集部へ。学生時代は某男子プロゴルファーの試合を見るためだけに海外に行き、観光せずにゴルフ場とホテル間をひたすら往復していた。訪れた町を散策することが出張時の楽しみ。

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