青山加織の戦績・プロフィールなど
2013年 ニチレイレディス
期間:06/21〜06/23 場所:袖ヶ浦CC新袖C(千葉)
青山加織を変えた“魔法の1時間”
昨年は賞金ランキング61位となり、今シーズンは4年ぶりのノーシード。ファイナルQTで9位に入り、今年の出場権はなんとか掴んだが、青山加織にとっては苦しい1年が続いている。
先週の「サントリーレディス」終了時点のランキングは72位で、まだ50位以内というシード獲得への道のりは険しいものがある。しかし、今週の「ニチレイレディス」初日は、1イーグル、3バーディ、2ボギーの「69」。今季初の60台で5位タイ発進と、“兆し”は見えてきた。
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岡本綾子に師事する青山にとって、森田理香子、若林舞衣子、服部真夕、表純子ら門下生の活躍は嬉しい反面、「置いていかれているという焦りもあった」というのが正直なところ。「(師匠から)ヒントはたくさん頂いているけど、そこから抜けるのは自分自身」と、なかなか変われない自分がいた。
表が8年ぶりの優勝を飾った2週間前の「ヨネックスレディス」。最終日に第1組からスタートした青山には、たっぷりと時間があった。当時の気持ちを青山は率直に打ち明ける。「すごく早く終わって、純子さんの優勝争いを見ようってなって。でも優勝して欲しい反面、ほんとうに置いていかれるっていう気持ちもあって、コース内に出るのに時間が掛かって・・・」。コースに出たのは、表が12番ホールをプレーしている頃だったという。
「純子さんは、私がデビュー前から練習させて貰ったりしてすごく長く知っているのに、目の前で優勝するのを見たことがなかった。でも、純子さんもシード落ちして、QTに行ってるのも見ているので、“優勝して欲しい”って素直に応援していました」。そして迎えたフィナーレの瞬間。「私も頑張れるんじゃないかって思いました。あの1時間で、がらっと変わりましたね」。日本海を望む青空の下、心のスイッチが“パチン”と入った。
ここ3試合は連続予選通過中。先週、師匠に「抜け出せた気がします」と伝えると、岡本は「じゃあ、ここからだね」と励ましてくれたという。今週は頼もしい師匠もテレビ解説でコースにいてくれる。遅咲きの門下生の巻き返しが、静かにその幕を開けた。(千葉県千葉市/今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka