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アレルギー対策
重いアレルギーと暮らす日々 岡村咲のゴルフとの向き合い方

25歳の女子プロゴルファー岡村咲は、新たな試練と戦っている。食物や花粉に対する重度のアレルギーを患って2015年を最後にツアーから撤退した上、昨年からは日光アレルギーに苦しむ。体調不良が続き、入退院を繰り返す日々を送る。

昨年6月、半袖姿でラウンドすると、突如激しい頭痛に襲われた。皮膚に炎症が起き、1週間ほど寝込んだ。医師から「今度は光がダメなのかもしれない…」と告げられた。

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最初の異変は高校2年生のとき。急に体力が低下し、息切れが起きた。咳が止まらず、体重は落ちた。血便も出た。「ぜんそくかも…」。医師の診断は様々で、原因は不明。それでも高校を卒業した2011年、プロ転向を果たした。その後、検査を重ね「アレルギーによる症状」と分かった。

自宅で意識を失いかけ、朦朧(もうろう)としたことは何度もある。3年前にはバームクーヘンを口にし、8時間意識を失った。「生存確認の意味もあったと思う」と、遠くに暮らす両親との電話は日課だった。

マスクをつけて、レギュラーツアーの転戦を続けた。小麦や砂糖、乳製品は一切ダメ。「偏りは出るし、厳しかった」。拒食症になり、栄養失調に陥った。ツアー撤退を決めるほかなかった。

今年1月には、ラグビートップリーグの小野寛智選手と結婚した。「昔から自宅で一人のときに何かあるのが不安だったので、本当に助けてもらっています」と感謝する。さらに女子ツアーを観戦に行くと、仲の良い青木瀬令奈がまぶしく見えた。「ロープの外からは、みんな輝いていた。(ツアー出場は)本当にすごいことなんだなって改めて思っちゃって」。

臓器の機能障害をもたらす膠原病(こうげんびょう)の疑いもあるとされ、医師からは「もう競技に復帰するのは難しい」と言われている。それでも「やっぱり、いつかもう一度だけ試合に出られるようになりたい」と伝え、復帰への道を長い目で探している。

岡村は9日(土)、東京の室内練習場で開催されたシミュレーションゴルフの大会に出場した。光を遮るようにサングラスをかけた。結果は18選手中6位。体力的に負担は少なく「私のような選手にとってすごくありがたい。これからも出場したいし(シミュレーションゴルフの大会が多い)韓国で試合に行きたい」と明るく語った。

7日に検査入院を終えたばかりで、腕には点滴の跡が残る。クラブを握るのは1カ月に1回程度になった。それでも久しぶりの試合を終えると誓った。「難しいことは分かっているけど、あきらめはしない。やっぱりゴルフは楽しい」。(編集部・林洋平)

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