今週からライン読みは“あのスタイル”の成田美寿々

近鉄賢島CCから眺めることができる英虞（あご）湾は、志摩半島南部にある波穏やかな内海で、真珠養殖発祥の地として知られている。また、チヌ、キス、カレイやタイが狙える好漁場としても有名で、現地のタクシー運転手さんは「まさに、エビでタイを釣るんですよ」とうれしそうに教えてくれた。

“エビでタイを釣る”というと、今では小さな投資で大きな利益を上げることの例えにもなっているが、その話を聞いてピンと来た。

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現在、国内女子ツアーの賞金ランキングで日本人最高位の4位につける成田美寿々は、試合を休んだ先週木曜日に愛知県内でパッティングの講習を受けたという。アダム・スコットらが実践している“エイムポイント”という今、流行のメソッドだ。

今週のプロアマ（水）と練習日（木）に本番コースで試し、すぐ実戦投入。これまでは視覚に頼ってラインを読んでいたという成田だが、今週は“足の裏”で傾斜を感じ、右手の指を立てて狙い所をはっきりさせる。「だいぶ読めていると思う。自信を持って打てています」と、その効果に笑顔を見せた。

さらに言うと、成田の父・俊弘さんは「スタンレーレディス」で会場に来ていたという業者から、弾道計測器“トラックマン”を購入。今週、自宅に届いた。米ツアーでは多くの選手が練習場で使っている代物だが、国内女子ツアーで選手個人が所有している例はまだ少ない。次週の会場でお披露目となる予定だという。

受けた講習は数万円。“トラックマン”はプロ価格で市価より少し安く購入できたというが、それでも200万円ほどはするだろう。だが、一打で数百万円の差を生むのがプロの世界。“エビでタイ”と言っては失礼かも知れないが、その先行投資も大きなリターンとなって返ってくるはずだ。（三重県志摩市／今岡涼太）