松山英樹の罰打について、同組ジョンソン・ワグナーのコメント
2013年 全英オープン
期間:07/18〜07/21 場所:ミュアフィールド(スコットランド)
松山英樹に降りかかったスロープレーの洗礼
「全英オープン」3日目、一時は首位に1打差に迫った松山英樹に突如下されたスロープレーによる1罰打。同組で回ったジョンソン・ワグナーは、ホールアウト後のアテスト小屋で、張本人の松山英樹も驚くほどに、このペナルティについて怒りをぶちまけていた。
選手側に立てば、17番でティショットを曲げた松山が向き合わなければならなかったショットの難度、ここまでのプレー内容を考えて、この1打にある程度の時間が掛かっても仕方ない。まして、後ろの組が待っている訳ではないのだから、という主張には頷ける。
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一方でR&Aが説明するのは、罰打を課すに至った経緯。タイムペースから外れ、警告後に計測に入り、2度目に持ち時間をオーバーしたので(17番の第2打)罰を課したというのは、ルール上は何の問題もないものだ。
松山組には日本人競技委員もついて、選手サイドに状況を伝えていた。いつから計測に入るかなど、その説明が曖昧だったという疑いはあるが、松山自身がなんの意識も持たずにその後のプレーをしていた訳ではないことは、16番のバーディパットを見ても明らかだ。「いつから計測されているか分からない」と本人も時間を気にしながらのプレーだったことは認めている。
スロープレーに関して、常に物議を醸してしまうのには以下2点に理由があると思われる。一つは、適用される選手に偏りが感じられること。もう一つは計測している時間が見えないこと。
一点目は、例えば松山以外にも時間を掛けてプレーしている選手もいれば、前組と離れている組もある。タイガー・ウッズが同じ状況ならどうなのか?「マスターズ」でのグァン・ティンラン(中国)に続いて、またもアジアの若者が標的にされたのか?運用が人間に委ねられているために、不公平な印象を拭い去ることは難しい。
二点目に関しては、日本の女子ツアーでは警告する場合、イエローカードを明示するようにして分かりやすさは増した。だが、時間計測に関しては“いつから”という部分が見えないままだ。今回も松山のショットの前に、ギャラリー対応、キャディの歩測などの時間を与えてから時計をスタートさせたというが、皆に見えるよう持ち時間を掲出するなどの改善があれば、これに関する疑念も無くなるだろう。
ゴルフルールの適用には、まだ一部不明瞭な点があることは否定できない。しかし、受けてしまった罰打は罰打。これは乗り越えて進んでいくしかない。「タイガーみたいに強くなればいいんですよね!」と吠えた松山流の解決法が、もしかしたら一番シンプルなのかもしれない・・・。(英国ミュアフィールド/今岡涼太)
今岡涼太(いまおかりょうた) プロフィール
1973年生まれ、射手座、O型。スポーツポータルサイトを運営していたIT会社勤務時代の05年からゴルフ取材を開始。06年6月にGDOへ転職。以来、国内男女、海外ツアーなどを広く取材。アマチュア視点を忘れないよう自身のプレーはほどほどに。目標は最年長エイジシュート。。ツイッター: @rimaoka
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