櫻井有希と森美穂がマリア・イイダとらえ首位浮上
櫻井有希 世界を旅する19歳 欧州ツアー武者修行
部屋に帰ってネットと読書 一人ご飯も大丈夫!
世界中にあるゴルフツアーの中でも、LETのように毎週各国を渡り歩くツアーは珍しい。LETの2008年シーズンは、女子W杯を含めて全29試合。開催国は20カ国に及び、ヨーロッパ以外にも、オーストラリアやトルコ、韓国、インド、ドバイなどを転戦する。参戦するだけで、まるで世界旅行をするかのようだ。会場から次の会場へは、LETの用意したバスに乗って、選手達が一緒に移動することもあるという。
LETが楽しいという櫻井。その理由を聞くと、まっさきに「自由!」という答えが返ってきた。「誰も知っている人が居ないっていうのは、ある意味気楽ですね。練習環境も素晴らしい。日本では、一日回って、終わったら父に言われた練習をしてって感じだったけど、別に毎日ダラダラ回っていても意味無いなって。向こうでは練習内容も自分で考えて出来るから楽しいです。色々考えながらやるようになりましたね」。自由を楽しめる余裕が頼もしい。
「英語はほとんど話せません」という櫻井は、必然的に一人での行動が多くなる。一人の食事も問題なし。遠征の必需品は、本とパソコン。ホテルに戻ると、ネットをして、本を読んで、まったりと一人の時間を過ごしているという。最近面白かった本は、「チーム・バチスタの栄光」。小さい頃は絵描きになりたいと思っていたという櫻井の、文系な一面が窺える。気になる食事も、「一人で全然大丈夫。日本でも一人ご飯は多いですよ」と、一人旅の不安はなさそうだ。
とはいえ、コースに出れば厳しい戦いが待っている。「ヨーロッパのコースは、距離はそんなに無いけれど、どこもグリーンが硬いです。球を高く打ちたいけど、低い方なので止まらないですね。本当はスピンで止めたいけど、スピン量めっちゃ少ないんで…」。コースも違えば大会の雰囲気も違う。場所によっては、ほとんどギャラリーがいない大会もあるという。「ギャラリーが居なくても、やりにくかったりはしないんですけど、向こうに行って自分のプレーにめっちゃ怒るようになりましたね。同じことを日本でやったら、絶対怒られる!(笑)」