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アジアアマの悔しさと収穫 金谷拓実にかかる“ローアマ記録”

◇国内男子メジャー第3戦◇日本オープンゴルフ選手権競技 事前(15日)◇古賀ゴルフ・クラブ(福岡)◇6817yd(パー71)

9月の「アジアパシフィックアマチュアゴルフ選手権」で連覇を逃した金谷拓実(東北福祉大3年)は、ナショナルオープンで再始動する。前年までに3回のローアマチュアを獲得した大会に、ことしは世界アマチュアランキング1位という称号を引っ提げてきた。

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中国・上海で敗れ、「この悔しさを忘れずに、この冬をずっと過ごしていくんだろうな…」と話してから2週間あまり。「思ったより、不思議と引きずらなかったです。残念でしたけどね」と気持ちを立て直しつつあるところ。「でも、(来年の)マスターズが近づいて、テレビで観るようになったら、『ああ…』と思うんでしょう…」

2年連続の「マスターズ」出場が断たれた直後、東北福祉大OBの先輩・松山英樹と電話で話したという。「松山さんも優しかったです。向こうは(米国)深夜だったと思うんですけど、(放送を)『観ていたよ』って言ってくださった。プレーオフの1ホール目のバーディパットは『よく打ったな』とほめてもらいました。(1.5mのバーディパットを外した)正規の18番は『インパクトで緩んだな』って言われちゃいましたけど」。ナンバーワンアマの一挙一動はいまや、各方面から注目の的でもある。

2017年には池田勇太と優勝を争い、2位に入るなど、「日本オープン」ではすでに3回のローアマチュア賞を獲得した。ことしは1980年代前後に活躍した阪田哲男に並ぶ、歴代最多の4回目のローアマタイトルがかかる。

喧騒が大きくなる一方で、金谷は「最近、『とにかく自分のプレーをしないといけない』、と思うんです」と噛みしめながら言った。「周りを見すぎると、自分を見失っちゃう。自分のことを精いっぱい、100%やって、あとは(コースとの)相性なんかで(他選手との)差が出るのかなって。アジアアマも初日にすごく出遅れたけれど、『あと3日間、自分らしいプレーを続ければ優勝に絶対近づける』と思っていた」。トップとは9打差で迎えた2日目以降に順位を上げ、最後に争えたことには手応えもある。

「今の目標ですね。周りが見えないくらい、自分のことで精いっぱいになること」。予選ラウンドはアダム・スコット(オーストラリア)、小平智という米ツアー選手との注目組に入った。「周りを見たくても、見ない!」。最高のテストにもなる。(福岡県古賀市/桂川洋一)

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