「強くあれ」 原英莉花は師匠ジャンボの言葉に発奮
「まだレベルが低い」 厳しくも温かいジャンボのレッスン
今年で3回目となる「ジャンボ尾崎ジュニアレッスン会 supported by ISPS」が1日(土)に千葉市で開催された。本気でプロを目指すジュニア選手の背中を押す「ジャンボ尾崎ジュニアアカデミー」のセレクションを兼ねているイベント。この日に限っては、個人への技術指導は参加した他のプロに任せ、尾崎将司は黙って練習を見て回る。そして、おもむろにかける言葉は決まって「トレーニング、やってるか?」だった。
「していない」と答えるジュニア選手には、「ゴルフ(技術練習)だけやってうまくなろうと思っているのか。それは大きな間違いだ」。自らの考えを端的に伝えた。終了後、選手たちを集めた73歳はさらに熱かった。
<< 下に続く >>
「うまくなろうと思ったら、人よりしんどい思い、つらい思い、苦しい思いをしないと。人間というのは、苦しさとかつらさが、楽しさに、うれしさに、喜びに変わっていくんだ。レッスンをしてもらったからといって、その場ですぐにはうまくならない。1年後、2年後、3年後にうまくなろうという気持ちをもって、いいことを継続していく。そういう心構えでいかないと。今日見た限りでは、残念ながら、君たちのレベルはまだまだ低い。若いからまだあまりトレーニングをしていないかもしれないが、ゴルフが好きで、うまくなりたいと思うなら、どうすればいいのか。自分がどれだけのレベルにあるのか、どれだけの体力があるのか、どれだけの技術があるのか、そういうことを自分である程度わからないといけない」
レジェンドのもとで練習する選手は、午前中をひたすらトレーニングに充てるという。「タイヤを引っ張ったり、いろんなトレーニングをして、午前中は体を“起こす”ことだけをやる。この寒い時期に球ばかり打っても、いいスイングができるわけがない」と意図を語る。
根底にある思いは、どこまでも純粋だ。「今年の春から高校生という子供たちを重点的にやっていこうかな、と。(高校の)3年間、鍛えがいがあるじゃん。来るからには、練習をみっちりやって、成長してもらいたい。ウチには、ほかに負けない練習環境があるからね。それを利用してもらって、少しずつ階段を上ってもらいたいね」。磨けば光る原石たちに向ける視線は、やはり温かい。(千葉市/亀山泰宏)