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石川遼が語る家族の絆、新コーチ、国内開幕

万感の思いを込めた優勝から1年がたち、石川遼はいまは日本の自宅で自主隔離生活を送っている。5年ぶりの海外メジャーとなった「全米プロゴルフ選手権」から帰国し、空港でPCR検査を受けた。約2時間半後の陰性判定を確認して帰宅。家の中でできるトレーニングなどをして、14日間が過ぎるのを待つ日々だ。

あす8月22日は義理の母の一周忌。開幕直前に訃報に接しながら昨年「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」で自身初の2試合連続Vを飾った。

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コロナ禍で中止された大会のディフェンディングチャンピオンとしてリモート会見に臨んだ21日、あらためて思うのは「自分のプレーが届いてほしいという一心でプレーした。不思議な力が出た優勝だった」。そして、「自分の母親を亡くした妻の気持ちを考えると本当につらいと思うけど、本当に頑張ってサポートしてくれている。支え合って生きていく」と家族の絆の大切さを再認識した。

「変化の年」と位置付ける通り、3月からゴルフデータ分析の専門家でもある田中剛氏にコーチとして指導を仰ぐ。「自分の疑問だったり、足りないんじゃないかと思っていることをデータ的にだったり、客観的に(SNSで)指摘してくれたので、納得できた」という石川サイドからコンタクトをとり、契約に至った。

スイングのトップを徐々にコンパクトにしているという改造の過程で重視しているのは一貫性。「ここ数年は父親にもアドバイスをもらわず、自分一人でやっていると、1カ月単位でやっていることが変わったり、ある一つのショットを打てないがゆえに戻してしまったり、壁にぶち当たっては戻っての繰り返しだった。自分が道をそれそうになったときに『そっちじゃない』と戻してくれる存在、一貫性を持てるという意味で心強い存在です」。持ち前の器用さで目の前の課題に対処してきたが、腰を据えて取り組む。

その田中氏にキャディとして帯同してもらった「全米プロ」はカットラインに1打及ばず予選落ち。9月に入れば、3日開幕の「フジサンケイクラシック」(山梨・富士桜CC)で今季国内初戦、その2週後には海外メジャー「全米オープン」(ニューヨーク州ウイングドフットGC)が控える。

「(無観客で)イベントとして非常に苦しい部分がたくさんある中で開催していただいて、主催者の方々には感謝しかありません。選手として精いっぱい盛り上がるプレーをするだけですし、選手会のPR担当として、フジサンケイ開幕に向けて何かできないかと考えている。(自主隔離期間が明けて本格的に)練習が再開できるようになったら、打ち込んで次の試合に備えたい」。日本ツアーの看板選手、ジャパンゴルフツアー選手会副会長としての自覚をにじませた。

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2020年 長嶋茂雄招待セガサミーカップ(中止)



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