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「終わったと思った…」小田孔明、発熱からの24時間

◇国内男子◇関西オープンゴルフ選手権競技 3日目(24日)◇有馬ロイヤルゴルフクラブ ロイヤルコース(兵庫県)◇7103yd(パー71)

「この試合には出られないと思いました。もう終わったと思いましたから…」という小田孔明。大会3日目に1イーグル5バーディの7アンダー「65」でリーダーボードを駆け上がったが、開幕2日前(火曜日)の夜はホテルの部屋でただ一人、絶望の淵に立たされていた。

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9ホールの練習ラウンドを行った火曜日。午後2時前にホテルに戻って風呂に入ると、身体に違和感があったという。熱を測ると38度。念の為に30分後にもう一度測ってみたが、やはり37.8度あったという。

「先週、(陽性となった)キョンテのこともあったので、JGTOにすぐ電話して、『熱が出ているので報告します。PCR検査を受けに行きたいと思います』と伝えました」と小田はいう。その後、すぐ病院に連絡してPCR検査を受けに向かった。

「味覚もあったし、喉が痛いだけだったので、大丈夫かなと思ったけど…」というが、結果が分かるのは24時間後の翌水曜日。ホテルの部屋に籠もって悶々としながら24時間をやり過ごし、「向こうから(電話が)かかってくるとは言われていたけど、午後の診察が16時からだったので電話したら、『よかったね、陰性だよ』って。『ほんとですか!証明書ももらえますか!』」と、1日経ってようやく不安から解放された。

火曜夜に熱は下がったという小田だが、「自分のことよりも気になっていた」というのは、同日に一緒に練習ラウンドをしたアマチュアの山下勝将と植田晃大のこと。「PCR検査をしないといけなくて水曜日は僕のせいで練習ラウンドができなくて…。2人に迷惑をかけちゃったので、自分のことより2人が予選を通ってくれ!上位に来てくれ!って思ってました。せっかくプロの試合に出られるのに、1日棒に振らせたのが申し訳ないなって」。2人とも予選を通過し、少し心も晴れたという。

新型コロナウイルスの感染者が増えている昨今、細心の注意を払っても感染を100%防ぐことは難しい。「熱が出た時は怖かったです」という小田が、結果を待つ24時間で考えていたのは、周囲の人たちのことばかりだったという。「僕がなることで、名前が出ちゃう。子供のこともあるけど、ホテルにも言わないといけないのかなとか、一緒に食事をした人たちにも、ツアーにも迷惑がかかる。1試合でも若手が出られる試合を止めるわけにはいかないし、僕のせいで止まるのも嫌。改めて気をつけようと思いました」

今回、小田は陰性だったが、今後いつ陽性者が出ても不思議ではない。ツアーで陽性者をどう受け止めていくかというのは、目の前に迫った課題だ。(神戸市北区/今岡涼太)

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