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後半ハーフで11パット 金谷拓実は悪天候の週末も「泥臭く」

◇国内男子◇中日クラウンズ 2日目(30日)◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557yd(パー70)

いつのまにかスコアで抜かれていた隣の星野陸也も思わず舌を巻いた。「チャンスホールに来たときにバーディを取って伸ばす。ピンチも小技でリカバーする。さすがだなと思いました」。賞金ランキングをリードする金谷拓実は、堂々の「64」で初の単独首位発進。今季3勝目に向けて6アンダーと絶好のスタートを切った。

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シーズンの第1ラウンドの平均スコアは前週まで「68.67」でも、本人は「初日のプレーはあまり得意ではない」という。雨で1日順延された今週はその立ち上がりへの克服に「どうすればうまく行くか。とにかく良いスコアで上がりたいという気持ちで」と必死になった。

出だし10番でフェアウェイからの第2打をトップさせて奥のバンカーへ。ピンに対して下りになるショットを寄せ切れず、残した5mのパーパットを沈めてみせた。すると続く11番で2打目をピンそば30cmにつけてバーディを先行。「きのうの雨でコースが少し軟らかく、(全体が)良いスコアが出ると思っていた」とロースコアを狙い、エンジンをふかした。

初日が大雨で中止となり、54ホールに短縮された競技。引き続き悪天候対策で例年の1ウェイから、2ウェイ(各選手が1番、10番からティオフする)に変更されたことで、予選はハーフターン時に約50分の休憩時間ができた。

金谷はリラックスしながら集中力をキープし、後半の入り口1番で残り110ydの2打目を1mにつけてバーディ。アウト9ホールは自己最少のわずか11パットとグリーン上で冴えまくり、5つ伸ばして一気にリーダーになった。

今大会への出場はアマチュアだった2016年、19年以来3回目。令和時代の初戦となった前回は石川遼尾崎将司と予選ラウンドを回った。ジャンボには「1番ホールで『オレにオナーを取られたら罰金』って言われました」という“圧”をかけられながら、4日間を戦い抜いて14位のベストアマで終えた。攻めの強弱、パッティングの精度がより重要になるコースでこそ力を発揮してきた。

この金曜日はつかの間の晴天と言えた。雲行きは週末も怪しい。コンディションに恵まれないときこそ、金谷の信条が活きる。「調子が良い、悪い関係なく、よく言う言葉ですけど“泥臭く”、どうしたら良い数字になるかをしっかり考えながらプレーしている」。目下、国内ツアーナンバーワンの称号を確固たるものにする。(愛知県東郷町/桂川洋一)

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