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ドラコン147ydのリベンジの前に 和製大砲・幡地隆寛が無欲の自己ベスト「64」

◇国内男子◇バンテリン東海クラシック 初日(30日)◇三好CC西コース (愛知)◇7300yd(パー71)

「今年一番調子が悪い週。スタートホールのティショットから不安でいっぱいだった」。そう話す幡地隆寛がツアー自己ベスト「64」で自身初となる首位に立ったのだから、ゴルフは不思議だ。

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直近2試合連続の予選落ち。「強めのドローを打ちにいっているのに(逆球の)フェードが出ちゃったりする。(後半)10番とか、(方向性重視の)ライン出しでチーピンしました」というショットの不調を自覚しているから、グリーン上のセットアップはとにかく丁寧に行うことを心掛けた。普段はしないという打つ前の素振りもルーティンに加え、合計22パット。「パッティングは今年一番というか、ようやく『パターが入ったな』というラウンドができた」。心からホッとした様子で言った。

フェアウェキープ率28.57%(4/14)と苦しみながら、必死のスコアメークが実った形。「調子が良いと、先のこととかを考えながら一打を打ってしまう。思えば、きょうが一番目の前の一打に集中して打てたラウンドだったかもしれないです」。左サイドががけになっている名物ホールの後半16番(パー3)では8Iでピンそば30㎝に絡め、続く17番は奥からチップインで連続バーディ。後半5バーディとたたみかけ、気付いたらスコアが伸びていた。

今季平均飛距離312.9ydは断トツの数字。2年前のこの大会で初めて開催されたドライビングコンテストでも和製大砲として大きな期待を背負ったが、「テンプラして147ydでしたから。お客さんの前で、幡地の飛距離はナゾのまま終わってしまった」。当時の記録がスラスラと出てくるほど苦い思い出として刻まれている。

コロナ禍の中止を経て2年ぶりの開催となるトーナメント。3日目終了後に行われるドラコンへのリベンジを誓って乗り込むつもりだったが、今はゴルフの状態を上げることが最優先。「(ドラコンは)予選を通ってからですね、まずは。今も、いつ『80』を打つかヒヤヒヤしながら…いや、『80』は打たないですね。頑張って、悪くても70台前半では抑えられるように…」。とことん無欲で突っ走る。(愛知県みよし市/亀山泰宏)

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