「あきらめず」手繰り寄せたマスターズ切符 “4冠”金谷拓実の準備への自負
MVPにチャン・キム 稲森佑貴は6季連続FWキープ率賞/国内男子ツアー表彰式
国内男子ツアーを統括する日本ゴルフツアー機構(JGTO)は6日、都内で2020-21年シーズンの表彰式を行った。3勝をマークして賞金王に輝いたチャン・キムがバーディ率賞、最優秀選手賞を獲得。「MVPまで取れるとは思わなかった」と語った。
前日に閉幕した最終戦「日本シリーズJTカップ」で賞金王戴冠が決まり、米国の両親とは記者会見後に電話で話した。「向こうの朝方だったが、戦況をずっと見守ってくれていた」という。その後、都内のレストランでささやかな“祝勝会”でサポートスタッフたちと喜びを分かち合った。
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「ここ数週間はストレスもたまっていた。やっと終わって、この場に座って最高の気持ちです」。2015年の本格参戦以降、度重なるけがにも悩まされながら頂点に。日本ツアーでの外国人選手の成功の秘訣を問われ、「変化を恐れないこと。決断に自信を持ってベストを尽くすこと」と明かした。
新型コロナ禍で2年に及んだ全日程を賞金ランキング2位で終えた金谷拓実は、最優秀新人賞のほか、平均ストローク賞、パーキープ率賞、ゴルフ記者賞に輝き“4冠”を手にした。
稲森佑貴が2015年から6年連続でフェアウェイキープ率賞を受賞。77.63%は自身が2018年に記録した歴代最高の73.69%を大きく更新した。9月の「ダイヤモンドカップ」で史上5人目のアマチュア優勝を達成した中島啓太(日体大3年)には特別賞が贈られた。また特別表彰として、「マスターズ」を制した松山英樹に表彰状とオーガスタナショナルGCの11番ホールが描かれた絵画を贈呈した。
JGTOの青木功会長は「例年とは違った顔ぶれが(受賞者に)並んだ。世代交代が加速している。若い選手の活躍は大変うれしく思っています」とニューフェースの台頭を歓迎。「若い人がこれからいかにアピールするか。自分を売り出す気持ちが少しずつ違うのでは」と、今後のツアーの主役になりうる選手の登場を期待した。
<2020-21年度ジャパンゴルフツアー表彰式受賞者一覧>
最優秀選手賞/チャン・キム(85pt)
賞金ランキング賞/チャン・キム(1億2759万9803円)
メルセデス・ベンツ トータルポイントランキング賞/大槻智春(88pt)
最優秀新人賞 島田トロフィ/金谷拓実
AbemaTVツアー賞金ランキング賞/久常涼(1092万2467円)
平均ストローク賞/金谷拓実(69.73)
平均パット賞/片岡尚之(1.7349)
パーキープ率賞/金谷拓実(89.32%)
パーオン率賞/阿部裕樹(72.81%)
バーディ率賞/チャン・キム(4.37%)
イーグル率賞/大槻智春(5.05%)
ドライビングディスタンス賞/幡地隆寛(313.04yd)
フェアウェイキープ率賞/稲森佑貴(77.63%)
サンドセーブ率賞/時松隆光(61.74%)
トータルドライビング賞/大槻智春(37pt)
特別賞/中島啓太
ゴルフ記者賞/金谷拓実(324pt)