元プロ野球選手の尾崎将司プロフィール
「努力次第で化けてくることを願う」 ジャンボ尾崎がセレクション公開
国内ツアー通算94勝、プロとして113勝を誇る尾崎将司が主宰する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーセレクション supported by ISPS HANDA」が12日、千葉市内で行われ、メディアに公開された。アカデミー入会を希望する中学3年生から高校2年生までの男女28人が4日間に振り分けられ、この日までにレジェンドの厳しいチェックを受けた。
前々日に降った雪が所々に残る、“虎の穴”ともいえる専用ゴルフ練習場での“選抜試験”にこの日参加したのは男女各4人。尾崎の目の前でアイアンに始まり、ドライバー、ウェッジなど一人ずつ順繰りに打つ。尾崎はその姿を眼光鋭く見つめ、時にペンを走らせ、メモをする。
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「今年は、いままで3、4人男子でちょっと有望な選手はいたね。ほか、あまりたいしたことなかったけど。女子は全体的にパワー不足だね。まあ、中学3年生だからしょうがない。体もできてないし」
ツアー4勝の原英莉花や海外メジャー「全米女子オープン」を制した笹生優花を輩出。2020-21年シーズン賞金ランキング4位の西郷真央はアカデミーの1期生にあたる。
「ついついうちの女子と比較してしまうんだけど、ちょっと(パワーが)足りない子が多いような気がする」というのが今年の受講生の傾向だという。「特に女子はこれはっていう感じの選手がいまのところいないけど、これからの努力次第で化けてくることを願う」と今後に期待を込めずにはいられないよう。
最後に受講生に振らせたのは、ヘッドの代わりに羽根がついた特製練習クラブ。「体にパワーがあるかどうか。ちょっと重いものでやらせて、どれだけ対応できるかを見ている。素振りというのは今の子供たちは足りない気がする。早くうまくなりたいから、球を打って結果を出したいんだろうな。もっとしっかり素振りをした方が、本当の意味で体に力つくんだけどね。そういうことも教えていってあげたい」と力点を素振りに置くのがジャンボ流育成法でもある。
もっとも本人はプロ入り前には素振りを「してないよ。する時間もなかった」と笑いながら、「きょうの子たちにも、ゴルフ歴10年、幼稚園のころからやっているとかいる。ゴルフだけをやってるんじゃ、なかなか体が大きくならない。そういう意味で一番最初に教える親の責任も大きい」とゴルフ育成の現状を真剣に見つめ、教える側と教わる側の連携の重要性を訴えていた。(編集部・清野邦彦)