「~全英への道~ミズノオープン」最終スコア
2022年 ~全英への道~ミズノオープン
期間:05/26〜05/29 場所:JFE瀬戸内海GC(岡山)
なぜ海外勢に「全英枠」を独占されたのか?
◇国内男子◇~全英への道~ミズノオープン 最終日(29日)◇JFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部(岡山)◇7461yd(パー72)
今大会での「全英オープン」(7月14日開幕/スコットランド・セントアンドリュース)の出場枠をかけた戦いは、史上3度目となる海外勢の独占によって終幕した。3日目終了時点ではトップと4打差2位に小林伸太郎、片山晋呉、大岩龍一、さらに2打差に石川遼や清水大成、久常涼らがつけて、出場資格が得られる上位4枠の争いは混戦になっていた。だが、終わってみれば上位5位まで日本人選手の名前はなし。なぜ、外国人選手に独占されたのか。スタッツや選手らの声をもとにひも解いてみた。
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今回の舞台となったJFE瀬戸内海ゴルフ倶楽部で過去に日本人選手が優勝を遂げたのは2000年大会の今野康晴、翌01年の田中秀道、そして15年の手嶋多一だけ。今年を含め18回行われているが、外国人選手の優勝者が圧倒的に多い。
コースは2年前にコース改修が行われており、セッティングを担当した田中によると、ラフは全英を意識して長めになったという。実際にプレーした選手から「ラフが深く、フェアウェイが狭い」との声はあった。さらに国内にはあまりない、コースを一望できるリンクスとあって「ショットの狙いどころが難しい」と難度の高さはツアー屈指と言えた。
最終日に「73」と落としてメジャー出場を逃した石川は、外国人選手と日本人選手を「ひとくくりに分けるのは難しい」と前置きした上で「コースそのものが持っているポテンシャルはわりと海外に近い感じはする」とした。
石川は4日間中3日を優勝したスコット・ビンセント(ジンバブエ)とプレー。今大会でカギになったのは「パー5」ではないかと分析する。「11番のパー5(608yd)はアゲンストで長いけど、それ以外の3つあるパー5でどれだけ(バーディ以上が)獲れるか。自分はそれを獲っていけなかった」と言う。
4日間を通じてビンセントは2回のイーグルを含め、パー5をバーディ以上で上がったホール数は12個。最終日を「68」で終えて4位に入ったジャスティン・デロスサントス(フィリピン)も11個をマークしている。プレーオフで負けて2位になったアンソニー・クウェイル(オーストラリア)はパー5では5個と少ないが、平均飛距離312.88ydを生かして4日間バーディ以上で上がったホールは全選手で最も多い21個となった。
一方で、上位にいた日本勢のパー5でのバーディ以上数を見てみると、清水が1イーグルを含む8個で、石川は1イーグルを含む7個、久常がバーディ7個だった。石川は「海外の選手がこういうコンディションに強い、というわけではないと思う」としながら、その差は「ショット力だと思います」と話した。(岡山県笠岡市/石井操)