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あわや“誤球”からミラクルセーブ 堀川未来夢が後輩たちに見せた勝ち切る背中

◇国内メジャー◇日本プロゴルフ選手権 最終日(7日)◇グランフィールズCC(静岡県)◇7219yd(パー71)

3打のリードが瞬く間に1打に縮まり、堀川未来夢はいきなりピンチに直面していた。同組の嘉数光倫が2連続バーディ発進して迎えた3番。3Wのティショットを右に曲げた。フォアキャディが「これです」と示したボールの地点から、距離を測り、打つ直前に枯れ葉を取り除こうとして目を丸くした。

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「これ違う。キャロウェイだ…」。日大ゴルフ部の寮から車で20分ほどの会場だったことが、不幸中の幸いだったかもしれない。今もコーチとして籍を置くOBを応援するために後輩たちが多数駆け付けており、すぐにブリヂストン製の堀川の球を発見してくれたことでロストボールも回避できた。

がけ下から9番アイアンでレイアップし、3打目の残りは105yd。低い弾道で邪魔な木をかわしつつ、PWで手前の段から駆け上がらせるスーパーリカバリー。1mのスライスラインをねじ込み、大きなパーセーブで流れを渡さなかった。後半14番(パー3)でダブルボギーも喫しつつ、「70」で通算15アンダー。完全優勝の過去2勝に続き、2日目の首位タイから逃げ切って2つ目の国内メジャータイトルをつかんだ。

大学時代からよく知るグランフィールズCC。大会前の2日(火)には日大ゴルフ部の和田光司監督から、こんなお願いをされていたという。「最近、日大ゴルフ部が勝ち切れない。勝ち切る方法を教えてあげてほしい」。第二の故郷で負けられない思いは、がぜん強くなった。

「最後まで諦めないヤツが強い。ちょっとは良いところを見せられたかな」。大学3年時、一度はプロを諦めてテレビ局に就職しようと思った時期もある。プロとしてもここ2年はパターイップスとの闘い。しぶとく、そして強かに勝ち切り、胸を張った。(静岡県三島市/亀山泰宏)

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