350yd超えの豪打も 河本力が勝利を引き寄せた1W&粘りのアプローチ
2022年 フジサンケイクラシック
期間:09/01〜09/04 場所:富士桜CC(山梨)
「浮かれずに」河本力の気を引き締める“恩師”からの3ヵ条
◇国内男子◇フジサンケイクラシック 事前情報(31日)◇富士桜CC(山梨)◇7541yd(パー71)
“おめでとう”の嵐に流されて、浮かれてしまってはだめになる。恩師にもきちんとクギを刺されてきた。前週の「Sansan KBCオーガスタ」でツアー初優勝を挙げた河本力は、「浮かれずに、ちゃんと気を引き締めて頑張りたい」と表情を引き締める。
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月曜に契約するキャロウェイ本社に挨拶に行き、火曜に会場入りした。この日は急きょ決まったプロアマに参加し、方々から初優勝を祝福された。なかでも家族同様に喜んでくれたのが、中学生のころからお世話になっているキャロウェイの小島豊彦氏。「“大人なゴルフを”とずっと言ってくれていて、先週の最終日も朝から来てくれて心が落ち着いた」と優勝の瞬間も会場にかけつけて見届けてくれた。
初優勝を泣いて喜んでくれたが、週が明ければ「上位は目指すな、まずは予選突破を目標に」と小島氏からすかさず牽制球が入る。僅差で優勝を逃した試合も見てきたぶん、少しの気のゆるみや力みが試合でのパフォーマンスに直結することもお見通しだ。
優勝争いの前にも、「<1>矢印は外でなく自分に向ける、<2>オンとオフを切り替える、<3>攻めるときは攻めて、引くときは引く」という3ヵ条をメッセージで受信。自分のプレーに集中すること、常に気を張らず、キャディと会話をしながらリラックスすることなど、基本的なことをプロ入り前から言い聞かせてくれていた。
「いつもと変わらない気持ちで挑めていると思っています」と、落ち着いた様子で開幕前日を迎えている。今週も、練習する河本の隣には小島氏の姿。「前のめりにならず、浮かれずに」。恩師の姿が目に入ると、ピンと背筋が伸びた。(山梨県河口湖町/谷口愛純)