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ゴルフ場の「ナセリ」はこう使う コース所属プロ杉山知靖の場合

◇国内男子◇ANAオープンゴルフトーナメント 初日(15日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7063yd(パー72)

ゴルフのラウンド中、プレーエリアから少し離れたところで、芝が青々と茂る一画を目にすることがあるかもしれない。ティイングエリアでも、グリーンでもないが、芝がきれいに整備されている。「ナセリ」は英語でnursery。ここでは、子ども部屋や保育園の意味ではなく、草を養生する苗床を表す。

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特にグリーンなどの傷んだところを修復し、コースを美しく保つための芝を養生する畑。多くのプレーヤーにとっては普段、気にも留めないような場所が、あるツアー選手にとっては貴重な練習場でもある。杉山知靖は今大会に向けて、所属コースのグリーンキーパーにお願いし、ナセリの芝をツアーセッティングのグリーンスピードに合わせて刈ってもらった。

「ここに来る前、週末に輪厚の例年の速さと同じように仕上げてくれたので、みっちり練習してきました。10.5から12フィートくらい。芝種が違うので初速の出方に違いはあるけれど、速さの感覚は(近い)」。安定したショットをパッティングが好スコアをアシスト。前半3番(パー3)で8mを沈めたほか、2m以内のチャンスを確実にものにして7バーディ。「65」の好スタートを切った。

神奈川のレイクウッドGC平塚富士見CCを運営するレイクウッドコーポレーションに所属しており、ツアー屈指の高速グリーンで知られる「マイナビABCチャンピオンシップ」(兵庫・ABC GC)の前には、パッティンググリーンをクローズして練習させてもらうこともあるという。「コース課の方々に感謝の気持ちでいっぱいです」

さらに今週は今季初めてコース所属のハウスキャディを起用。「輪厚は芝目が強いので、精通しているキャディさんにお願いしました。ポイント、ポイントでしっかり読んでくれた」。全国のコースとの“タッグ”でツアー2勝目を狙う。(北海道北広島市/桂川洋一)

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