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「20代の体を」 復活Vヘンドリーは“1年持ち越し”の全英へ

◇国内男子◇For The Players By The Players 最終日(12日)◇THE CLUB golf village(群馬)◇7172yd(パー72)◇曇り(観衆1032人)

タイガー・ウッズに敬意を表し、勝負ウェアは赤に近いピンクを選んだ。44歳のマイケル・ヘンドリー(ニュージーランド)が、単独首位から出て通算38ptで逃げきり優勝。2015年「東建ホームメイトカップ」以来の優勝は、昨年の苦労を振り返ると格別だった。

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白血病の診断を受けたのは、昨年4月「東建ホームメイトカップ」を11位で終えたあと。母国に帰って治療に専念し、ゴルフからも離れた。体重は17kg近く落ちたという。トレーニングや食事で徐々にゴルフができる状態まで回復し、今季は特別保障制度を使って日本ツアーにカムバック。「中日クラウンズ」で16位に入った翌週に、9年ぶりのツアー2勝目を挙げた。

「若手の選手と戦うのは、フィジカル的にもすごく大変」と、最終組の相手は小斉平優和細野勇策という20代の2人。「でも、プロ生活22年目でたしかな経験値がある」と自分のプレーに集中した。

前半2番(パー5)で6mのイーグルパットを決めて一気に5ptを獲得。その後はナイスショットを打っても中々バーディにつながらずに停滞したが、「それもゴルフ」と焦りはない。18番も感触がよかったティショットがラフに入ったが、セカンドショットを打ったときに2pt差でトップにいる自分の名前が目に入った。「ボギーで十分だからセーフティに」と20mに2オン。傾斜がきついグリーンに苦戦し3パットをたたいたが、ボギーで逃げ切った。

「いまは、フィットネスで20代の体を目指している」と元気に笑う44歳は、もうすぐ大舞台に立つ。昨年3月アジアンツアー「ワールドシティ選手権」で2位に入り、同年のメジャー「全英オープン」の出場権を得ていたが、治療もあって出場せず。出場権は特別保障制度で今季に持ち越していた。

全英には2017年と18年の2度出場しているが、どちらも予選通過はできなかった。7月18日にスコットランド・ロイヤルトゥルーンで開幕する一戦に「まずはそこでいい成績を残したい」。6年ぶりのメジャーで活躍を目指す。

「あとは、家族との時間を過ごしたい」と、この優勝で得た複数年シードを生かしてプライベートを大切にすることも大きな目標。「きょうはちょうど母の日だから、いい報告ができる」と喜んだ。(群馬県安中市/谷口愛純)

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