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1万5000円の中古1Wにジャンプで瞬発力強化 42歳・市原弘大の戦い方

◇国内メジャー◇BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ 3日目(8日)◇宍戸ヒルズCC西コース(茨城)◇7430yd(パー71)◇晴れ(観衆7013人)

後半11番から12番ティへの坂を上ると、一息つきたくなってしまう。「持久力はあるにはあるけど…瞬発力も、パッと振りたいときに体が追いつかない」。そんな42歳の市原弘大が、6年前にツアー初優勝を挙げた地で再起のチャンスを引き寄せた。

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2018年大会は最終日に5打差を逆転しての初優勝。同年は「ダンロップフェニックス」も5打差逆転で2勝目を飾ったが、その後はタイトルに手が届いていない。「ここ3、4年でみんなの飛距離も伸びた」と若手のパワーゲームを見ながら、スイングは体に負担が少ないようにマイナーチェンジ。その上で、飛距離アップのために負荷をかけるウエートトレーニングや、瞬発力強化のためのジャンプトレーニングなどに励んできた。

契約フリーのクラブ選びは、中古ゴルフショップに行って自分に合うものを吟味するのが市原流だ。いま使っている1Wは、2018年発売のキャロウェイ「ローグ」の初代モデル。「中古で1万5000円くらいで買えます」と、自分でヘッドの重さを調整してバッグに入れている。

2019年以降トップ10は6度にとどまっているが、少ない予選落ちで安定した成績を残し、賞金シードは一度も落としていない。ここ最近はアプローチ、パターが不調だったが、試合のなかった前週の調整で復調。「なんとかなったら良いなと思っていた矢先に、いいスコアで回れた」と、この日は2イーグルを奪うなど「67」で回り、首位と3打差の10位につけた。

6年ぶりの優勝が見える位置だが、宍戸の難しさは身をもって知っている。「何回もプレーしてミスをして、“あそこもダメ、ここもダメ”と思うと気持ち良くできない。その中で、いかにしのぐかが試される」。回るたびに警戒を深めるのは、経験値が蓄積されている証でもある。「毎ホールこわごわ打っているけど、こういう難しさのほうが向いているのかな。あした頑張って、今後の自信につながれば」。あと一日、ガマンを乗り越えた先に念願のゴールが待っている。(茨城県笠間市/谷口愛純)

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2024年 BMW 日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ



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