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石川遼は高知で自己ベストタイ「65」 “新しくて古い”眠れるパターに好感触

◇国内男子◇カシオワールドオープン 初日(21日)◇Kochi黒潮CC(高知)◇7350yd(パー72)◇晴れ(観衆1622人)

スコアの伸ばし合いが展開されるKochi黒潮CCをプレーするにあたって、石川遼は「ボギーを少なくすること」を攻略のカギに挙げていた。そのピンチは初日の開始直後に訪れる。出だし10番(パー5)でバーディを奪った後、11番(パー3)でティショットがグリーンの右手前へ。ラフからのアプローチの後、3mのパーパットをなんとかねじ込んで安堵した。

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さらに12番も右ラフからの第2打が「フォアー!」の声とともにグリーン左に曲がった。ライは芝が生えそろっていない逆目のラフで、「スピンはかかりにくいし、高い球も打てない」状況から、ウェッジで下り傾斜を使ってピンそばへ。再びパーを拾いペースを守った。

ボギーを続けて回避した2ホールのショットミスは、どちらもピンとは反対サイドに外したもの。まだ初日とあって「ボギーと表裏一体になるようなバーディはなるべく避け続けたい」と安全策をとりながらチャンスを待った。エンジンがかかったのは折り返しの18番(パー5)から。3Wで2オンを逃しても、花道から約40ydの第3打をピンそば2mに付けてバーディ。後半1番も獲ると、1.8mを沈めた4番から3連続、最終9番は5mを流し込んで7つ目のバーディを決めた。

最後までボギーを叩くことなくマークした「65」は、所属契約先のカシオ計算機のホスト大会での自己ベストに並ぶ(2015年第2ラウンド)好スコア。7アンダー2位での滑り出しに「7バーディを毎日続けるのは難しいですけど、ノーボギーや1ボギーというプレーは毎日、目指したいと思っていた」と満足感を漂わせた。

この日はストローク矯正の意味も込めて、グリーン上でオデッセイのホワイトホット 2ボールパターのセンターシャフトモデルでプレー。前週の「ダンロップフェニックス」を終えてすぐにリクエストしたパターは、国内のキャロウェイの倉庫に1本だけ眠っていた約20年前の製品だ。後半8番のパーパット、9番のバーディパットはいずれもストレートに近いラインを沈めた。「3mを超えてカップの中を狙えるラインは少ない。(調子の)バロメーターになるラインで、パターのヘッドも良い動きをしてくれて、2つとも良いところに打ち出せた」と手には好感触が残る。

首位の河本力に1打差のスタートで、狙うは今季3勝目。周囲の期待が高まっても、石川は姿勢をまだ崩さない。「1人、2人と(上位で)抜けるかなと思っていたが、それがたまたま自分だっただけ。運もあると思う。最終日に上位でいることを目指しているので、まだまだ長い戦いかなと思います」と静かに2日目を見据えた。(高知県芸西村/桂川洋一)

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