スイングにぴったりな結婚指輪とともに 石坂友宏が狙う“新婚ツアー初優勝”
◇国内男子◇東建ホームメイトカップ 3日目(11日)◇東建多度CC名古屋(三重)◇7090yd(パー71)◇晴れ(観衆3035人)
左手のグローブを外して薬指を見ると、石坂友宏は「結婚したんだな」と実感する。国内女子ツアーの2021年「Tポイント×ENEOS」に出場経験がある妻・星空(せいあ)さんと約1年半の交際を経て、婚姻届を出したのは今年1月1日。急ぎであつらえた結婚指輪はジャストサイズがなく1つ大きめだが、またそれがいい。スイング中も「はめてる感覚がないんです」と言う。
予報は3~4m/秒だった風が体感で5~6m/秒以上、場所によっては10m/秒前後で吹き荒れたコースで、2アンダー23位から出て4バーディ、ボギーなしの「67」をマークし、優勝戦線に浮上した。ステディなプレーの背景には大きめの指輪もあるが、昨季中盤から取り組んでいるテーマが大きい。アゲンストの時に低く、捕まった球が打ちたくて右寄りにしていたボール位置を左にずらした。アイアンショットなら1~1.5個分だ。
「帯同してもらっていたキャディさんに“右過ぎない?思い切って左に置けば?”と言われた」ことがきっかけだった。確かに上から打ち込みたいタイプの自分の場合、スイングが「詰まってしまう」ことが多かった。石坂は「そんな時はクラブを短く持ったりしてたんですけど、左に置いたからといって低い球が打てないわけじゃない。難しく考えないようにしたんです」と説明した。
風の中でスムーズなスイングを―。コース内で特に風が強まる前半アウトの5番から8番で成果が表れた。1打目はもろにアゲンストの8番は、2打目が左からの風になる。残り175ydで最初は6番アイアンを手にしたが7番に変更。2オンは逃したがフロントエッジから20ydのピンに対し寄せやすい手前に外し、セーフティにパーをセーブした。
プロ転向1年目だった2020年「ダンロップフェニックス」で金谷拓実にプレーオフ負けするなど、これまでツアー初優勝のチャンスは何度もあった。今年と同じ54ホール短縮競技となった昨年大会も最終第3ラウンドを首位と2打差3位で迎えながら「71」と伸ばせず8位に終わった。
「1年前も残り18ホールで…。でも、自分が強い気持ちでやれたら、結果はついてくると思います」。ツアー初優勝が“新婚V”なら最高だ。いつも大好物のハンバーグを作ってくれて「稼がないと食べさせないよ!」とハッパをかけてくれる22歳の星空さんも、その瞬間を待っている。(三重県桑名市/加藤裕一)