「ヨーロッパ復帰はゴールじゃない」 川村昌弘が2度の手術の先に見据えるもの

2026年 JOYXオープン 川村昌弘
川村昌弘はいま日本にいる

◇ツアー外競技◇メインステージ JOYXオープン2026(1日)◇JOYXゴルフ倶楽部・上月コース(兵庫県)◇7039yd(パー72)

世界を飛び回る“旅人ゴルファー”川村昌弘はいま、日本で復帰への道を探っている。故障した両手首の手術を経て昨年8月に主戦場の欧州ツアーに復帰したものの、右手甲の固定部分に痛みが再発。ふたたび公傷制度を利用して戦線を離れた。

ことし1月に、右手の炎症を取り除く手術を受けたが、ドライバーショットなどティアップした状態で打つ際には、いまも痛みが残るという。「お医者さん的には完治しているし、画像でももう問題ない。ただ手術する前とは違っていて、新しく出ている“エラー”の方が痛みは強くなっている」。33歳は苦しい現状と真正面から向き合っている。

2026年 JOYXオープン 川村昌弘
右手はまだ痛む

悲観的になってもおかしくない状況下でも、川村は冷静だった。「やってみないと分からないことだったので全然マイナスな感情はないんです」。300yd近かった飛距離は270ydほどまで落ちた。それでも、現在の飛距離に合わせてマネジメントを組み立て、スコアをまとめる術を持つ。練習は満足にできていない状態だが、6月には「全米オープン」予選会に挑戦し、国内で「岐阜オープン」や地元の「三重県オープン」にも出場。8月1日には、兵庫県で日本ツアーメンバーも多数参戦したツアー外競技「JOYXオープン」で1打差5位に入った。

2026年 JOYXオープン 川村昌弘
手首には痛々しい手術跡が残る

「ゴルフは好きなので、痛いなりに工夫しながらいいスコアで回れるようになるんですけど…、手応えがあると試合に出たいなと思っちゃう。それだと結局、本末転倒というか」。プレーできることと、求める舞台で戦い続けられることは違う。1日なら問題なく回れても、3日間、4日間の競技となれば右手への負担は大きくなるからだ。

2026年 JOYXオープン 川村昌弘
見据える先は

見通しが立たぬ身であっても、目指す場所は変わらない。2度目の手術を受けたのも、世界最高峰のPGAツアー(米国ツアー)を舞台に戦う目標があるからだった。「ヨーロッパに復帰できる、がゴールではない。アメリカに行きたいとなったときに、どこか痛くて加減して戦えるような世界じゃない。目指すところはブレていません」。8月3日に病院を訪ね、医師と今後の方針を話し合うという。「妥協せずに頑張ります」。日本からふたたび世界へ旅立つため、妥協なく最善の策を模索し続ける。(兵庫県佐用町/中村文香)

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