「後味は苦い」それでも価値あるV 梅山知宏が師匠・伊澤利光の前で示した成長

2026年 JOYXオープン 梅山知宏
梅山知宏は師匠の伊澤利光と笑顔でホールアウト

◇国内男子ツアー外競技◇メインステージ JOYXオープン2026(1日)◇JOYXゴルフ倶楽部・上月コース(兵庫県)◇7039yd(パー72)

梅山知宏にとって、ほろ苦い優勝になった。9アンダーで並んだ藤本佳則、出水田大二郎、竹安俊也との18番でのプレーオフ。もっとも近い2.5mのチャンスを作ったものの、下りのバーディパットは緊張で手が震えていた。わずかにショートしてパー。その後、出水田と藤本が短いパーパットを外したことで勝利が舞い込んできた。

「パッティングがふがいない感じで、ちょっと後味が苦い感じですけど…。優勝は率直にうれしいです」。真っ先に反省を口にするところに生真面目な人柄がにじむ。今季の主戦場とする下部ACNツアーでは、7月の「住地ゴルフチャレンジトーナメント」で8年ぶりの優勝を飾ったばかり。これを含め、過去の下部ツアー3勝もすべてプレーオフ決着という勝負強さを持っている。

2026年 JOYXオープン 梅山知宏
シード選手3人を向こうに回したプレーオフ

「梅ちゃん」と呼ばれる34歳は、東北福祉大で松山英樹の同級生として腕を磨いた。2013年にプロ転向したが、ティショットの不振に苦しむなどレギュラーツアーでシードを獲得した経験はない。24年の下部ツアーで元賞金王・伊澤利光の長男・丈一郎と同組で回ったことをきっかけに、弟子入りを志願した。

ジュニア時代から憧れていた伊澤から指導を受け、今季に入って形になりつつあるのがショットの精度だ。これまでは「トップで切り返すタイミングが早くなってしまっていた」というが、スイングテンポが整ったことでイメージ通りの球を打てるようになった。「現役の中では、いまが1番良くなってきている」と手ごたえを口にする。

2026年 JOYXオープン 梅山知宏
4度目のプレーオフVを飾った

プロゴルファーのマネジメントを手掛ける(株)JOYXが主催する1DAYトーナメントの今大会。正規のラウンドでは、その伊澤と同組で回って9バーディ、ボギーなしの「63」をマークしてプレーオフ進出を決めた。師匠が「自分のことのようにうれしい」と喜んでいたことを伝え聞くと、「良いも悪いも全部見ていただいていた。師匠と同じ組で良いゴルフをできたことがとてもうれしい」。この時ばかりは、心からの笑顔で喜んだ。

2026年 JOYXオープン 梅山知宏
念願のシード獲得を目指して

今後はレギュラーツアー2試合に出場予定だが、まずは来季のシード獲得を「第一目標」に定め下部ツアーでじっくりと実力を磨いていくつもり。「その中でチャンスが来た時に、勝ちきれるように準備していきたい」。シード選手3人とのプレーオフを制した1勝が、目標に向かう34歳の背中を押す。 (兵庫県佐用町/中村文香)

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