「来年は日本で…」ケガの原因が判明した元賞金王キム・キョンテの日本ツアー復帰プラン
◇日韓共催◇シンハンドンヘオープン 事前(9日)◇ジャック・ニクラスGC(韓国)◇7502yd(パー72)
フィールドの中に懐かしい名前があった。日本ツアー通算14勝で2010年&15年賞金王のキム・キョンテ(韓国)だ。「鬼」の異名を持ち、石川遼ら日本勢の前に立ちはだかった男は、日本国内の試合は2024年11月「カシオワールドオープン」を最後に遠ざかり、日本ツアー出場は昨年大会以来1年ぶりになる。練習日のこの日は、以前より少しほっそりした体にクールな雰囲気を漂わせ、黙々とスイングやアプローチをチェック。時折、再会した日本人選手と旧交を温めていた。
「本当は日本の試合に続けて出たかったんです」と流ちょうな日本語で心の内を語り出した。「ケガがなかなか治らなくて。去年は全然痛くなくて、今年は大丈夫かなと思っていたら、また前半戦で痛みが出てきて。その繰り返し。病院に行っても原因が分からなかったんです」。ケガの原因は最近、やっと判明した。「背中の真ん中の骨のところに水が溜まっていて、神経に当たっていました」。痛むのはその神経がつながる右わき腹あたり。先週、注射を打った。それで痛みが消えればいいが、ダメなら小さな手術をするしかないという。「でも、痛みの原因が分かったことが一番大きいです」と明かす表情は穏やかだった。
現在、痛みを抱えて韓国ツアーに出ながら、今年からタイトリストと共に始めたジュニアスクールで後進の育成に力を注いでいる。ただし、再び日本ツアーで活躍したい気持ちは捨てていない。ケガの原因が判明して、来年に「生涯獲得賞金ランク25位以内」(現在19位)の資格で復帰するプランも視野に入ってきた。
「今の目標は来年、日本ツアーに出ること。今年で40歳になりましたが、体が悪い状態で終わるのは良くないなと思っていて。一番長く出ていたツアーでしたし、なんか日本のツアーのほうがホッとするんですよね。10年間ぐらい出ていて、ほんと楽しかったんですよ。やっぱり悔いを残さないように日本でやり切りたいです」
予選ラウンドはかつてしのぎを削った池田勇太、小平智と同組。「アマチュアの時から一緒だったメンバーですから。今からワクワクしています」。そう言い残して、ボールを打ち続ける背中から“鬼”の情熱が浮かび上がった。(韓国・仁川/服部謙二郎)