シェフラーのコーチにレッスン直談判 大堀裕次郎の首位スタートを支えた妻の驚くべき行動力
◇日韓共催◇シンハンドンヘオープン 初日(10日)◇ジャック・ニクラスGC(韓国)◇7502yd(パー72)
初日5アンダーを出して首位でクラブハウスに戻ってきた大堀裕次郎は、好スコアの理由を記者から聞かれると、真っ先にドライバーのロフト変更を理由に挙げた。エース「ピン G440 MAX」のロフトを10.5度から9.5度にし、「スピン量が500回転ぐらい減って、飛距離が約10yd伸びました。短い番手で狙えるようになったので、バーディチャンスが多く作れました」と語った。
ギア以外の要因に話題が及ぶと「1月にイギリスのコーチに習いに行くことが決まっているんですよ」と突然のカミングアウト。なんだなんだ、いったいどうした?
「実は妻(絵里さん)がChatGPTで『世界のナンバー1、2、3のコーチを教えて』と尋ねて、実際にその方たちにメールを送ったんですよ」と話を始めた。優勝争いをした5月「関西オープン」(2位)以降、なかなか成績が出ないことに対し、“うちの旦那を見てくれ”と世界のトップコーチに直談判を申し込んだわけだ。
「“チャッピー”がシェフラーやマキロイを教えているコーチら3人の名前を出してきて、シェフラーのコーチは『弟子じゃないと見られない』となり、結局イギリス人の有名コーチに習うことになりました。1時間だけで20~30万円かかるというんですよ。それを7時間見てもらうから、『いったいナンボの金がかかるねん』となっています」と笑いながら話した。
もはやツッコミどころ満載だが、話は止まらない。「妻は他にも立命館大学のスポーツ科学の教授にも連絡を取っていて、先日Zoomでその教授と話をしました。体のことや栄養面で『最高のパフォーマンスを出すにはどうすればいいか』を相談し、午前・午後スタートに応じた睡眠時間や栄養摂取のタイミングなどを科学的に教えてもらいました」と声を弾ませた。
“年商10億円超”という会社経営者・絵里さんのサポートを大堀は素直に受け入れている。「妻はゴルフのルールを全く知らないからこそ、ビジネス的な観点や理屈で『良くなる可能性があるならやってみよう』『ダメならやめればいい』というスタンスでサポートしてくれています。自分も35歳になりますし、これまでのやり方に固執せず挑戦しようと思っています」
サポートはそれだけにとどまらず、「『いい先生がいるから行って来たら』と妻から提案され、大阪で週1回呼吸法のトレーニングに通っています。丹田(お腹)に力を込めて呼吸を意識することで姿勢が改善され、軸がぶれずに変な球が出なくなりました」と既に実戦で活きているものもあるようだ。
積極的な妻のサポート話が、どこか誇らしげな“のろけ”に聞こえるのは気のせいではないだろう。結婚から4年、下部ツアー賞金王(22年)、3年連続シード保持、そして今年は関西オープンで優勝まであと一歩と右肩上がりで成長を続ける。まさに“勝利の女神”と手繰り寄せたこの好機を逃す手はない。(韓国・仁川/服部謙二郎)