「発展するってウワサがある…」改革に動く日本ツアー参戦へ 韓国勢80人超が1次QTエントリー
◇日韓共催◇シンハンドンヘオープン 3日目(12日)◇ジャック・ニクラスGC(韓国)◇7502yd(パー72)
日本各地で来季の男子ツアー出場権を得るためのファーストQT(1次予選会、4日間72ホール競技)が始まっているが、そのエントリー選手のリストが衝撃的だった。外国籍選手が多く、今月4日に終了した栃木・太平洋クラブ佐野ヒルクレスト会場では119人中28人を占めた。他会場も同様の状況だ。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)によれば、全7会場で行われる1次予選会のエントリー総数923人(昨年835人)のうち外国籍が153人と昨年の84人からほぼ倍増した。国別で目立つのは韓国が37人→82人、台湾が4人→20人、米国が11人→20人となっている。
現時点で7会場中3会場が終了したが、成績も衝撃的。太平洋クラブ佐野ヒルクレスト会場はトップ通過のチェ・ジホが通算25アンダー。初日「62」などで後続に4打差をつけたが、2位が21アンダーでパク・ジュンホン、3位が20アンダーでオム・ジョンヒョンとトップ3を韓国勢が独占。群馬・富岡倶楽部、奈良柳生CCの2会場も上位3人中2人が韓国勢だった。
韓国で取材を進めていると、プロや関係者の間で日本のQTに韓国選手が大挙参戦している話題で持ち切りだった。韓国選手をアテンドしている関係者に話を聞くと、「問い合わせは増えています。韓国ツアーはことし22試合開催されていますが、来年は試合数が減る情報があります。一方で『日本ではJツアーが入って大きく発展する』というウワサが広がっており、選手たちがそこに期待している部分は少なからずあります」という。
JGTOは今春、日系投資ファンドの日本産業推進機構グループ(NSSK)との連携を発表し、新会社ジャパン・ゴルフツアー(Jツアー)とタッグを組んで改革に乗り出している。現時点で日本の試合数、賞金総額が増える確定情報はないが、「選手は試合の機会と賞金を求めて動くので、可能性を感じて日本のQTを受けに行くのだと思います」と語った。
本大会には1次予選会に出場した選手が数人出ており話を聞いた。佐野会場をトップ通過したチェ・ジホもその一人。現在42歳で韓国ツアーを主戦場とし、日本ツアーは初挑戦になる。「選手たちの感覚では、韓国ツアーもアジアンツアーも少し勢いが落ちているように思えます。より多くの試合がしたいと思っている中で、日本は移動距離も近くて、すばらしいゴルフ場がたくさんあり、多くの大会に挑みたい思いからエントリーしました」。40歳で元日本ツアー賞金王のキム・キョンテ(韓国)や、過去の欧州ツアー参戦中に宮里優作や谷原秀人から日本のコース、大会の良さを聞いて魅力を感じていた。「私はベテランですけど、良いゴルフ場で試合をしてみたいので挑戦を決意しました」。1次を終えて「得意のドライバーが非常にうまくかみ合いました。1日10アンダーの自己ベストスコアも出せましたし、通算25アンダーを記録できて大きな自信がつきました」と語る。
プロゴルファーは賞金を稼ぐ“渡り鳥”。やはり魅力を感じるツアーに人が集まるのだろう。QTは今後、セカンドが4会場で11月10日から、サードが3会場で12月1日から、ファイナルが12月8日から千葉夷隅GCで開催されるが、海外からさらなる実力者のエントリーもありそう。この先の展開を注視していきたい。(韓国・仁川/服部謙二郎)