池田勇太が考える“輪厚”での優勝争いの可能性「答えはNOだよ」 だからこそ響く尾崎将司さんの言葉
◇国内男子◇ANAオープン 事前(16日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7066yd(パー72)
池田勇太には、忘れられない一節がある。昨年12月に亡くなった尾崎将司さんがこの舞台に出場する最後の試合となった2019年。開幕前のインタビューで発した「ここに来るとやれる気がする」。大会最多7勝を誇る、尊敬してやまない先達の言葉を胸に、40歳は今季の大一番と位置付ける本大会へと挑んでいる。
自身はアマチュア時代の07年から今年で17度目の出場。10年と17年の2度、頂点に立った思い入れのある舞台だ。「ジャンボさんが去年お亡くなりになってから、僕の中では追悼のシーズン。自分の中ではこの試合は“Sランク”だと思っているから」と語る。
22年から苦しんだ顎偏位(がくへんい)症の3年にわたる治療を昨年11月末にようやく終えた。今季は本格復帰のシーズンでもある。ここまでは5月「関西オープン」での6位が最高で、これを含めてトップ10が2度。「自分のいい時に比べれば、まだ半分くらいのパフォーマンスしか出せていない。今のゴルフで4日間優勝争いができますか?って言われたら、答えはNOだよ」。ツアー通算21勝を重ねたベテランは、現在地を率直に口にした。
だからこそ、である。この舞台で自らを奮い立たせてくれるのが、尾崎さんの言葉だった。「あのコメントが俺は忘れられなくて。その言葉にあやかるっていったら失礼だけど、今回はそういう気持ちで入ってきたから。全ての思いを今年は成績で表したい、それだけ」。直近2試合は結果には結びつかなかったものの、着実に状態を上げている感覚はあるという。特別な思いを抱く輪厚で、ここまでの歩みを結果につなげたい。(北海道北広島市/中村文香)