2026年 ANAオープンゴルフトーナメント

山脇健斗が挑む“最大下克上V” 「このままじゃやっていけない」と心技体を変えた挫折

2026年 ANAオープンゴルフトーナメント 2日目 山脇健斗
今季ツアー初戦の山脇健斗が上位で週末へ (C)JGTO images

◇国内男子◇ANAオープン 2日目(18日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7066yd(パー72)◇晴れ

待ちに待った舞台が楽しくて仕方ない。14日(月)に行われたマンデートーナメントを突破し、今季初めて出場したレギュラーツアー。山脇健斗は前半で3バーディを奪うと、後半12番(パー5)では左ラフからの第3打をピンそば1mにピタリ。4バーディ、ボギーなしで2日連続となる「68」をマークして上位争いに加わった。米カリフォルニア州サンディエゴ生まれの25歳は、「全体的にいいゴルフができていると思う。洋芝はすごく好きで、ボールが浮いていないので打ちやすい」とさわやかに笑った。

父・康一さんはテーラーメイドで社長を歴任し、兄・翔平さんもタイトリストに勤務するゴルフ一家で育った。米国の大学、カナダツアーを経て2024年から日本ツアーに本格参戦。しかし、今季の出場優先順位を争う昨年の3次QTで敗退した。3年目となる2026年シーズンは、QTランク247位の資格で臨んでいる。下部ACNツアーにも自力では出場できない立場。それでも、そんな苦しい状況が奮起へのきっかけになった。

「このままじゃやっていけない」――。“心技体”のすべてを変えた。平均300ydの飛距離を誇るショットは、飛距離を保ちつつドローからフェードへ。「出球が揃うし、ミスをしてもコース内にある」。身体作りではオフの2カ月間、一日4食に増やして「吐くほど食べていました」と体重を67キロから75キロまで増やした。

精神面でも変化を求めた。3月から、プロ野球・横浜DeNAベイスターズでハイパフォーマンスグループリーダーも務める川尻隆氏と2週間に1度、メンタルトレーニングのセッションに取り組んでいる。「落ちついてプレーできたり、自分のゴルフに対する自信もちょっとついた」という。

下部ツアーも今季ここまで出場できたのは3試合だけ。普段は練習拠点の千葉・東京クラシッククラブに連日通いつめ、地区オープンに出場しながら腕を磨いてきた。アマチュアや海外招待選手を除くと、これまでのツアー優勝者で最もQTランクが低かったのは104位の小山内護(2010年/セガサミーカップ)。山脇が頂点に立てば“最大下克上V”となる。

「毎日いいプレーをして、良い結果を出せたらいいなと思う」。やっと巡ってきた大舞台。QTランク下位から、週末のタイトル争いに挑む。(北海道北広島市/中村文香)

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