44歳・内藤寛太郎が初の首位「いつも勝ちたい」福島県勢初のツアーVへの挑戦
◇国内男子◇ANAオープン 2日目(18日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7066yd(パー72)◇晴れ(観衆1802人)
最終18番で5mのスライスラインをねじ込んだバーディは、44歳の内藤寛太郎が自己最少ストロークを記録する一打になった。上がり3連続バーディを含む1イーグル、9バーディ、2ボギー「63」で自己ベストを1打更新。バーディ以上の10個も自己最多となり、首位に立つのも初めてという記録ずくめの1日に、「これ以上ないですね。でき過ぎです」と静かに喜んだ。
予兆は3週前にあった。8月末の前戦「KBCオーガスタ」で3年ぶりのトップ10となる7位フィニッシュ。3戦連続の予選落ちで迎えたその試合で、オデッセイ「TRTL」(タートル)のゼロトルク設計モデルを投入した。
これまではピン型とマレット型を併用していたが、ヘッドが開閉しにくいゼロトルクでストローク自体も良くなったという。「ラインに対して、自信を持ってストロークできていないから手を使ってひっかけることが多かった。いまはそれがない。思ったところに打てるようになった」。2位に4打差をつけて決勝に向かう通算14アンダーは、グリーン上の好調がけん引している。
地元・福島県のゴルフショップで働きながら練習を重ね、2006年にプロ転向。ツアーに本格参戦して20年目になった。福島は、これまで日本ツアー(JGTO)で優勝者を輩出していない8県の一つ。「毎回言われるけれど、いつも勝ちたい気持ちはある」と言ったあとに、同郷出身の後輩、25歳の古川龍之介の名前を挙げて「龍之介より早く勝ちたいと思っている」と笑いを誘った。
地元を思う気持ちは強い。2023年から毎年8月に郡山市でジュニアのイベントを主催し、ゴルフを始めるきっかけになればと願う。ことしは未就学児から高校生まで70人ほどが集まった。「ゴルフをするきっかけが少ないのかなと。これを機会に、これからプロゴルファーも増えてくれたらいい」
そんな想いも胸に携え、勝負の週末に向かう。「優勝したい気持ちはある。だけど、そんなに余裕があるわけではないので、一打一打、頑張ります」。44歳123日での初優勝となれば、ツアー史上5番目の年長記録になる。(北海道北広島市/中村文香)