ANA機内番組に「僕も映りたい」が現実に? ツアー2勝目を狙う佐藤大平のモチベーション
◇国内男子◇ANAオープン 3日目(19日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7066yd(パー72)◇曇り(観衆2161人)
最終18番、ツアー1勝の佐藤大平はキャディと「あしたに向けていいバーディを取れたらいい」と言葉を交わした。残り137ydの第2打。右セミラフから46度のウェッジと迷った末に、攻めの9Iを選択。70cmとピンに絡めるバーディフィニッシュで通算16アンダーとし、首位と3打差の2位で最終日へと向かう。もっとも、33歳は優勝争いのど真ん中にいる現状を「びっくりですよね、マジで。予想外。まさか優勝争いすると思っていないので」と等身大の言葉で表現した。
直近3試合連続予選落ちで乗り込んだ北海道。悩みの種のティショットの状態は、いまもしっくりこない。「想定していない球が出たりするので…」。実際に、3日間を通じたフェアウェイキープ率は35.714%(15/42)にとどまる。
2打目以降の徹底したマネジメントでスコアをまとめ続けた54ホール。その粘りのきっかけは、初の海外メジャー挑戦となった6月「全米オープン」にある。結果は、通算9オーバー114位で予選落ち。初めて挑んだ舞台で弾き返されながらも、経験で終わらせないと心に誓って帰ってきた。「調子が悪かろうが、何しようが、どうにかパーを取ろう」という泥臭く戦い抜く姿勢。「それが生きている」と言った。
昨年10月、「フォーティネット プレーヤーズ カップ」で32歳にして待望の初優勝を飾った。当然、見据えるのは今季初となるツアー2勝目。ただ、全日本空輸(ANA)が主催する本大会だからこその願いもある。ANA便でのフライトの際、佐藤はしばしば機内番組で本大会のハイライト動画を見るという。「僕もあれに映りたい!」というのが、心に秘める思いだった。最終組で回る最終日。「可能性が出てきた。でも、勝たなくてもいいですね。(目標は)まずはあそこに映ることだったので」と天真爛漫に喜んだ。もちろん、主役として出るに越したことはないのだけれど。(北海道北広島市/中村文香)