古川龍之介は“福島県勢初V”を争う先輩の記事を読んだ 6位で迎える最終日を前に思うこと
◇国内男子◇ANAオープン 3日目(19日)◇札幌GC輪厚コース(北海道)◇7066yd(パー72)◇曇り(観衆2161人)
前日の第2ラウンド後、古川龍之介は自身の名が踊るニュースを発見した。同じ福島出身の先輩である44歳の内藤寛太郎が、「龍之介より早く勝ちたいと思っている」と発言した記事だった。この2人は、ツアー(JGTO)でいまだ優勝者が出ていない福島県勢初タイトルを争うライバルでもある。「記事を読んだ。名前を挙げてもらえるのはすごくうれしい」。そんな思いを持って、24位からムービングデーに臨んだ。
上位争いに加わるために何が必要か。25歳は、スタート前に持ち球のドローではなくフェードでティショットを打つことを決めた。初日はフェアウェイキープ率21.429%(3/14)と大暴れ、2日目も42.857%(6/14)と低迷していたからだ。ショットの正確性が生命線。この日は14ホール中8ホール(57.14%)でフェアウェイをとらえ、チャンスを多く作った。前半9番(パー5)ではフェアウェイから残り255ydの第2打をグリーン手前まで運んでバーディ。15番でもフェアウェイからの2打目をピンそば5mにつけてスコアを伸ばした。6バーディ、ボギーなしの「66」。目論見通りに通算11アンダーに伸ばし、6位まで浮上した。
2022年末にプロ転向し、今季初めてシード選手として戦っている。もちろん、目標に掲げるのはツアー初優勝。春先にかけて2度のトップ10を記録したものの、6月以降は上位争いが遠い戦いが続いている。「シードに甘えているわけではないけれど…。秋の連戦も始まっているし、根を詰めて練習したいのをあえてガマンしたりしている」。初めてフルシーズンを戦う中で、試行錯誤を続けている。その中で、初日から2日目にかけてドライバーのロフト角を1度立てるなど、好転へのきっかけを探しつづける姿勢が実った形。「こうやって良くなってきたのはうれしい」と、明るい表情を浮かべた。
トップを走る内藤が通算19アンダーまでスコアを伸ばす中、8打差で最終日を迎えることとなる。「僕はちょっと遠いので…。ぜひ勝ってもらいたいですし、それに続いて勝てたらなと思う」と、さわやかに“白旗宣言”。それでも「優勝争いを盛り上げられるよう頑張る」と、最後まで戦う姿勢は崩さなかった。(北海道北広島市/中村文香)