出利葉太一郎は1打差で初V逃すも「優勝に近づいている」と力強く
◇国内男子◇リシャール・ミル チャリティトーナメント 最終日(27日)◇朱鷺の台CC眉丈台C(石川)◇6838yd(パー70)◇曇り(観衆2602人)
自身2度目の最終日最終組を戦い終えた出利葉太一郎の表情は晴れやかだった。5打差3位から1イーグル、5バーディの「63」と猛追。通算20アンダーは初優勝までわずか1打及ばなかったが、「大西(魁斗)選手がすごかったですし、(小平)智さん、僕も含めて本当にすごい優勝争いだった。僕もいいプレーができて、いい一日だった」と自己ベスト2位で終えた戦いを自賛した。
331ydの前半4番では、迷わず1Wを抜いて果敢に1オンを狙いバーディ先行。8番(パー3)でも手前からのパットを沈めた。折り返しの10番では左ラフから鮮やかなチップインイーグルを沈め、両手を突き上げて喜びを爆発させた。
福岡県出身の25歳。沖学園高から日大へ進み、ゴルフ部では副主将として、主将を務めた同期の杉浦悠太を支えた。2025年にはプロテストをトップで合格し、下部ACNツアー最終戦「ディライトワークスJGTOファイナル」でプロ初優勝。レギュラーツアーでも上位に顔を出し、賞金ランキング58位で初シードを獲得した。
今季は国内メジャーでも初タイトルに迫った。6月の「日本ツアー選手権」では、2位から出た最終日に「75」と崩れて6位に終わった。初めての優勝争いはプレッシャーに飲み込まれ苦い経験をした。
同じ敗戦でも、今回は成長を実感するものになった。「宍戸(日本ツアー選手権)とは違う伸ばし合いの展開。こんなに難しい朱鷺の台で、ここまでロースコアの戦いになるとは想像していなかった。トップ3人で伸ばし合いができたことは本当に楽しかったし、すごく興奮した。最後を入れればプレーオフになりそうなのは分かっていたので、めちゃくちゃ悔しいですけど、やってきたことに悔いはない」と、唇をかみながらも言葉に後悔はなかった。
念願の初優勝への距離は確実に縮まっている。「5、6mのパットを決め切れるようになりたい。パッティングは本当に改善できているし、1週間でここまでできるんだということを自分自身にも証明できた。すごく優勝には近づいていると思う。我慢して、いい準備をして、きょうみたいな“情熱”を持っていきたい」。胸にたぎる勝利への渇望を、次こそ最高の結果に変えてみせる。(石川県羽咋市/安平賢太郎)