さすがにビールは飲まない…ハーフターンの昼休み プロがやっていいこと悪いこと
◇国内男子◇フォーティネットプレーヤーズカップ 2日目(23日)◇成田ヒルズCC(千葉)◇7105yd(パー71)◇曇り(1111人)
秋が深まり、日本のプロゴルフツアーのシーズンは佳境を迎えた。年間ポイントレースが終盤に向かうと、選手は多くの試合で夏場までとは違うタイムスケジュールを強いられる。日照時間が短くなるため出場人数が制限され、全選手が午前中にスタート。予選ラウンドでは早い時間帯に1番からティオフした選手が前半9番を終えても、まだ1番を開始していないプレーヤーがいるため、ハーフターン時には数十分の待ち時間が設けられる。
今大会はその“お昼休み”を強いられる今季後半戦で最初の試合。日本の一般的なアマチュアゴルファーのように45分近く休憩するケースもある(今週は25分に設定)。とはいえ、前半ハーフのスコアを忘れるべくレストランでジョッキをあおるプロはさすがにいない。エンジョイゴルフとは違い、守るべきルールがある。
日本ゴルフツアー機構(JGTO)の競技委員は「(ハーフターンであっても)基本的にはプレー中です。時間が長いだけで、例えば3番と4番の間と同じ。コーチなどからアドバイスを受けてはいけません」と説明する。
指定グリーンでのパッティング練習、その周辺でのチップショットの練習は許可されているものの、ドライビングレンジ、バンカーでの練習は禁止。パッティングであっても練習器具の使用は厳禁で、ウォーミングアップ用のバットなどを振る行為は2罰打となり、2回目の違反で失格となる(以前は一発で失格だった)。その点で言えば、レストランで食事するのはホール間の茶店で軽食を取るようなものでルール違反に当たらない。
プレー人数が減る決勝ラウンドでは待ち時間はない。ただし、4月の「前澤杯」は予選カットがないため4日間を通じて約30分の休憩を余儀なくされた。PGAツアーなどでは、日の入りが早い季節は予選で複数のコースを使用することで同様の時間をなくしている。
18ホールを一気に回り切るのが当たり前のプロゴルファーにとっては、これがなかなか難儀でもある。木下稜介は時間の使い方に「結構、気を遣います」と言う。「まずは体を冷やしたくない。バナナや栄養バーで栄養補給して、あまり座らないようにしている。ここでスイッチをオフにしてしまうと、オンにするのが大変」。ペースダウンは禁物で「次の(後半)出だしのティショットがあることを考えながら過ごしたい。チップ練習もしない。パットだけ2、3球転がすくらいですかね」と、試合中のテンションをキープすることを心がける。
阿久津未来也も「おなかいっぱいにならない程度にバナナやパン(あんぱんが好き。こしあん派)を食べるくらい」だそう。ちなみに一般のゴルファーから「プロはお昼休憩で“乾杯”とかしないんですか?」と聞かれることがあるとか。「『(酒は)飲まない方がゴルフとしてはいいですよ、皆さんもたぶん乾杯しちゃうから前半40で回っても後半に50打ってしまうのでは…』なんて話すんですけどね」と冗談めかして笑う。
「でも、レストランに重きを置くのも日本のゴルフの文化だと思う。ゴルフ場に食事目当てで来る方もいるので捨てがたい」。まったくもって、その通り。楽しみ方はたくさんあっていい。(千葉県栄町/桂川洋一)