手嶋多一のスイングをスーパースローで見る
2012年 長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント
期間:07/05〜07/08 場所:ザ・ノースカントリーゴルフクラブ(北海道)
練習しない(?)手嶋多一は今週も好調
国内男子ツアーの今季第9戦「長嶋茂雄 INVITATIONAL セガサミーカップゴルフトーナメント」が5日(木)、北海道のザ・ノースカントリーゴルフクラブで開幕。2週前の「~全英への道~ミズノオープン」で5位タイに入った手嶋多一が、「68」をマークして4アンダーの4位タイと好発進した。
初日インスタートとなった手嶋は序盤の12番で3パットボギーをたたいたものの、雨が落ち始めた中盤にエンジンがかかった。第2打を1メートルにつけた17番から3連続バーディを決めると、パー5の第3打で7番アイアンの距離を残した3番もバーディを奪取。締めくくりの9番では8メートルの大きなスライスラインを読みきってバーディフィニッシュとした。
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ホストプロで臨んだ「ミズノオープン」ではあと1打が足りず10年ぶりの全英オープン切符はつかめなかったものの、苦手コースでの活躍に「僕にとっては優勝したくらいの気持ち。相当疲れたけれど、すがすがしかった」と笑う。「なにせ最後まで崩れずにできたことが自信になっている。今週もボギーが先行しても巻き返したしね」と、胸中に充満するのは悔しさよりも満足感だった。
かつての怪童はかねてから“練習をしないプロ”として有名だが、前週のオープンウィークもクラブを握らなかった。「キャディバッグは、直接ここ(ミズノオープン会場から北海道)に送ったから」。オフはイメージトレーニングで日々を充実させるのが手嶋流。あくまで試合の中での感覚を重視し、握るのは練習用のバットくらい。リズム、テンポをスイングづくりの根本とする。
それでも同世代の谷口徹、藤田寛之の活躍には「自分も刺激を受けるし、あの年代が頑張れば、若い選手も刺激になる」と声を大にする。そして「彼らはたくさん練習する。そろそろ(自分も)練習しないままでは・・・」と戒めの気持ちが芽生え始めているとか。あふれんばかりの才能に、たゆまぬ猛練習が加われば・・・鬼に金棒といくだろうか。(北海道千歳市/桂川洋一)