キム・キョンテのスイングをスーパースローで見る
2012年 ザ・ロイヤルトロフィ
期間:12/14〜12/16 場所:エンパイアホテル&CC(ブルネイ)
キョンテが決めた!アジア勢がプレーオフでタイトル奪還
アジア選抜チームに最後の最後で勝利をもたらしたのはキム・キョンテだった。ブルネイのエンパイアホテル&CCで開催された「ザ・ロイヤルトロフィ」最終日。3日間、すべてのマッチを終えてともに8ポイントを積み上げた両チームは、最終18番で行われたプレーオフに突入。ダブルス2戦で1勝1分け、そしてこの日のシングルスでも引き分けとし、勝ち点2ポイントを稼ぎ出した韓国の星が勝負を決めた。
欧州はニコラス・コルサート(ベルギー)とフランチェスコ・モリナリ(イタリア)が出場し、母国の先輩Y.E.ヤンとともに挑んだフォアボール形式のプレーオフ。ヤンが第1打を右サイドのバンカーに入れ、セカンドでもグリーンを捕らえられなかったのに対し、キョンテはしっかりとピン右奥6メートルにつけた。
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しかし欧州は飛ばし屋コルサートが奥2メートル強のチャンス。劣勢のアジア勢。だがここで、キョンテはこのスライスラインを読みきった。グリーンサイドが熱狂の渦に巻き込まれる一方で、普段は冷静な男が全身の力を使って拳を作り、ガッツポーズ。コルサートは“フタをされた”カップにボールを沈めることができず、激闘の幕は下りた。
「普段通りの気持ちを心がけた」と笑顔。この日は相手のホセ・マリア・オラサバル(スペイン)が急きょ欠場し、仲間のキラデク・アフィバーンラト(タイ)が戦えなかったこともあり「彼の分も負けられないと思った」と力を込める。
3年ぶりのロイヤルトロフィを手にした尾崎直道キャプテンは「去年の逆転負けのことを考えると、喜びも倍増。選手たちが本当に良く頑張ってくれた」と手放しで全員を讃えていた。(ブルネイ・バンダルスリブガワン/桂川洋一)