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「勝てるわけない!」松山英樹に他の選手から嘆きジョークも

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 初日(10日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7246yd(パー72)

世界ランキング7位の底力にライバルたちがひれ伏した。3年ぶりの大会出場となった松山英樹がいきなり「65」をマークして7アンダー単独首位発進。同組で回った谷原秀人、アマチュアの比嘉一貴(東北福祉大3年)はもちろん、他選手たちもリーダーボードを眺めて感嘆の声を上げた。

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日本ツアーの賞金ランキングトップに立つ谷原秀人は、2013年以来3年ぶりに松山と試合で同組になった。「ちゃんと球に当たらない」とショットの不振からこの日は5ボギーの「77」で5オーバー80位と大きく出遅れ。一方で、後輩の卓越したスコアメーク能力を「調子が良さそうには見えないのに素晴らしい」と讃えた。

松山が優勝した「日本オープン」でローアマチュアに輝いた比嘉一貴は2オーバー65位。今大会も練習ラウンドから一緒に回り「すべての精度のレベルが違う。一球に対する集中力や駆け引きも…」とため息をついた。

折り返しの18番(パー5)で松山は残り226ydの2打目をピン右3.5mにピタリとつけてイーグルを奪取。「ドライバーもそうなんですけど、ロングアイアンもすごい。グリーンの同じ段に乗せるだけじゃなくて、距離もぴったりでしたから」と比嘉。ラウンド中の雰囲気については「もう少し張りつめた感じで回るのかと思っていたんですけど、練習の時と変わらないんですよね」と勉強になった様子だった。

別のグループで上位につけたプレーヤーも納得の表情だ。3アンダー11位タイの宮里優作も「スゴイね、やっぱり」。松山はマレーシアと中国での米ツアー連戦を、2位と優勝で終えて、再び日本で好発進。「調整の仕方が上手いんだと思う。練習ラウンドでは悪くても、ちゃんと試合までに合わせてくる。自分のリズムや癖を把握していて、ひとつずつテーマを持って練習しているのでは」と分析した。

リーダーに1打差の2位につけた宮本勝昌は、2日目以降のプレー、優勝争いに向けて「勝てるわけないでしょう!」と豪快に笑った。「うん。オレもそう思う」と続いたのは師匠の芹澤信雄。とはいえ宮本は、「(松山を)意識はものすごくしています。一緒に回って、世界トップクラスのプレーを間近で見たい。とにかく気持ちだけでも“打倒・松山”で頑張ります」と目を輝かせた。“白旗宣言”はジョークにしても、世界7位の存在が多くの選手の闘争心を駆り立てているのは確かだ。(静岡県御殿場市/桂川洋一)

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2016年 三井住友VISA太平洋マスターズ

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