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「自分がすごいのか、周りがヘタなのか」谷口徹が10年経ても首位発進

◇国内メジャー初戦◇日本プロ日清カップ 初日(11日)◇かねひで喜瀬カントリークラブ(沖縄県)◇7217yd(パー72)

当地で開催された2007年大会で、初日を首位タイで滑り出してから10年後。49歳になった谷口徹が8バーディ、ノーボギーの「64」で8アンダー単独首位とし、再びリーダーボードのトップに名前を載せた。

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「足が重たいわー」。最高気温27.5度、アップダウンが激しい丘陵コースを相手に疲労の色は濃かったが、そんな弱音を感じさせない圧巻のプレーだった。最初の10番で5mのチャンスを沈めると、20mをねじ込んだ13番まで4連続バーディを奪う。以降9ホールはパーを並べたが、終盤に入って再加速。5番(パー5)で5m、さらに7番から7m、4m、4mと3連続バーディをねじ込んで、2014年9月「フジサンケイクラシック」以来となる首位発進を決めた。

50歳を間近に控えながら、10年前から衰え知らずの実力を示した初日。「自分がすごいのか、周りがヘタなのか分からない。僕が言うのも何なので、みんなに聞いてください」と“谷口節”も冴え渡る。ショット、パットともに2位で終えた前戦「中日クラウンズ」から好調を自覚。グリーンを外したのはわずかに1ホール。ライン読みが難しい高麗芝のグリーンも「思い通りに転がらないので、アバウトで打ったらいい感じで入ってくれた」という対応力で、26パットにまとめてみせた。

この日は女子プロゴルファーの宮里藍が来場しており、同組でプレーした宮里聖志に数ホール帯同した。「きょうは藍ちゃんがいたので、頑張っても(新聞の)紙面を取れないと思った。頑張るのをやめよう、と思ったのが良い効果を生んだんでしょう。“藍ちゃん効果”が出ましたね」。そんなリップサービスも、歯に衣着せぬ物言いのベテランがときおり見せる照れ隠しなのかもしれない。

少し気の早い話だが、49歳93日での優勝となれば、尾崎将司が1996年に記録した49歳109日に次ぐ2番目の大会年長記録。「もう縁がないと思っていたけど、最近になってまた勝てるような気分になってきた。まだチャンスはあるかな?と思ってやっています」と、不敵に笑った。(沖縄県名護市/塚田達也)

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