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控えめチャンピオン 時松隆光が来夏WGC出場権獲得

◇国内男子◇ブリヂストンオープンゴルフトーナメント 最終日(22日)◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉)◇7119yd(パー71)

24歳の時松隆光が短期決戦を制して今季初勝利を飾った。大会は悪天候の影響で初日と最終日が中止となり、36ホールで競技が成立。前日3日目に大雨の中をベストスコア「64」で回り、通算9アンダーで後続に2打差をつけた。

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同世代のプロとの前夜の食事では、早くも「優勝おめでとう」の声が飛んだ。時松は普段通りの精神状態を心掛けたが、22日(日)の中止の可能性は早くからささやかれ、周囲はすでに祝福ムード。「結構、飲まされて…。僕はお酒が結構弱いので気持ちよく眠れました」。夜が明け、コースに向かう前の支度中に、大会側からの電話連絡で優勝を確認。「嬉しかった気持ちの方が大きいですけど、やりたかったところもある」と、喜びの中には複雑さものぞかせた。

昨年の「ダンロップ・スリクソン福島オープン」以来となるツアー通算2勝目。「今回も運で勝ったような感じ。もちろん嬉しいですけど…。『1勝目は運で2勝目が実力』と言われるが、僕は2勝目も運…」としたが、ドライビングディスタンス今季96位(272.03yd)の小兵が連日の雨による“重馬場”で勝ったことには価値がある。「次は72ホールをやって、3勝目で認められるように頑張りたい」と謙虚に話した。

同大会で前回、36ホールの短縮競技を制したのは1991年の青木功だった。この日の表彰式で対面した日本ゴルフツアー機構(JGTO)会長には「俺は通算10アンダーだったから、お前は1打、負けてるからな」とイジられた。実は当時の大会はパー72で行われ、現行の71では時松の方がスコアは良かったことにはなるが…。「そんなこと、口が滑っても言えないです」と恐縮した。

賞金ランキングは27位から10位に浮上。目標にしていたシーズン最終戦「日本シリーズJTカップ」(東京よみうりカントリークラブ)に加え、来年8月の世界選手権シリーズ「WGCブリヂストン招待」(オハイオ州ファイヤーストーンCC)の出場権を得た。

プロ転向後、海外試合の出場は日本ツアーを兼ねたアジアの試合のみ。「PGAツアーの選手たちと戦う発想がなかった。自分に何が足りないか見たい。一番は飛距離ですけど、プレースタイルやマネジメントを…」。気になるのはメジャー2勝のザック・ジョンソンで「飛距離が出ないのに、ずっとその舞台で戦える人を見たいです」。同大会のディフェンディングチャンピオンは松山英樹だ。「練習ラウンド?あわよくば、ご一緒したいですけど…」と若きチャンピオンは最後まで控えめだった。(千葉市緑区/桂川洋一)

<36ホールでの成立競技(1973年のツアー制施行後)>
年度/大会名/優勝者
1980年/KBCオーガスタ/青木功
1981年/ゴルフ日本シリーズ/羽川豊
1987年/ゴルフ日本シリーズ/D.イシイ
1991年/ブリヂストンオープン/青木功
1998年/よみうりオープン/B.ワッツ
2011年/フジサンケイクラシック/諸藤将次
2017年/ブリヂストンオープン/時松隆光

関連リンク

2017年 ブリヂストンオープンゴルフトーナメント

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