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72ホールやりたかったけど…苦渋の54ホール短縮事情

2018/11/10 18:22

◇国内男子◇三井住友VISA太平洋マスターズ 3日目(10日)◇太平洋クラブ御殿場コース(静岡)◇7,262 yd(パー70)

明るい陽射しが照り付けた午後の練習場に、松山英樹らが球を打つ乾いた音が響いていた。この日、大会は72ホールから54ホールへの短縮を決定した。前日終えられなかった第2ラウンドだが、もっとも残した組でも11ホール弱。11時52分には全組が第2ラウンドを終えていた。

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「やっぱり72ホールやりたい気持ちが強いですね。(賞金が75%に減額されて)賞金ランキングにも関わってくるので」と、第2ラウンドを首位で終えた秋吉翔太はいう。たしかに、この日の午後、そして日曜日をめいっぱい使えば72ホールを消化できたのではないだろうか?そんな疑問を大会事務局の中森一将さんにぶつけてみた。

前提として、今大会は米ツアーのように翌月曜日を予備日として使う契約にはなっていない。その上で、中断となった昨日時点で、朝のコースメンテナンスを6時に始め、3日目の再開時間を8時に設定すれば、日曜日中に72ホールを完了できるというシミュレーションだったという。予定通りならば、日曜日の14時半から15時の間に最終組が72ホールを終えられる。この時期、日没は16時半目安だ。

だが、濃霧のためにこの日のスタート時間が1時間遅い9時に変更。それでもまだ、日曜日中になんとか72ホールを終えられる計算だが、あす日曜朝も湿った南風の予報が出ており、もしも霧が発生してスタートが遅れれば、最終ラウンドを終えることはできなくなる。最終日が濃霧のためにキャンセルとなった2015年大会の事例もある。

大会主催者である三井住友VISAカードとTBS、太平洋クラブの3者は、72ホールの実施に向けて柔軟な対応をとる用意はあった。ただ、最終ラウンドを終えられないリスクを考えると、72ホールから54ホールへ短縮せざるを得ないという判断だった。

「いろんな情報を取りながら、(スタートを)30分でもずらしながら、ギリギリのラインを探っていった。でも、ここが限界だという判断でした」と中森さん。54ホールへの短縮には、関係者たちの悩ましい葛藤があった。(静岡県御殿場市/今岡涼太)

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2018年 三井住友VISA太平洋マスターズ



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